イオン北海道(本社・札幌市白石区)は、2024年10月29日から「イオン釧路店」(釧路郡釧路町)向けの衣料品など、一部商品を海上輸送する。同年5月から実証実験を行ってきたが、通常稼働できるオペレーションを構築できたことから、本格化することにした。(写真は、「イオン釧路店」)
イオン北海道は、イオングローバルSCM(同・千葉市美浜区)、栗林商船(同・東京都千代田区)、センコー(同・大阪市北区)と連携して海上輸送を行う。苫小牧発・釧路港着のRORO船(貨物を積んだトラックやシャーシ=荷台=ごと輸送する船舶)に「イオン釧路店」に納品する衣料品、住居余暇商品、ヘルス&ビューティー商品、食料品の一部について積載して実施する。
RORO船が運行する月曜日、火曜日、金曜日、土曜日に衣料品、住居余暇商品、ヘルス&ビューティー商品の一部を配送、食料品については、配送する物量が増加して、トラックに積載しきれない場合にRORO船を利用する。2025年春には、イオン北海道の釧路市内と厚岸郡厚岸町、根室市の店舗向けにも実施する。
海上輸送によって、陸上輸送で使用するトラックの車両便数の削減やそれに伴うドライバー不足問題の解消、トラック輸送から排出されるCO2の排出削減が見込める。今後、釧路市内や厚岸町、根室市の店舗配送にもRORO船を利用すると、トラック運行は、1万914時間削減でき(従来比約83%削減)、CO2排出量は、302・8t削減(同約55%削減)できると想定している。また、冬期間の降雪や災害によって、陸路や鉄路が寸断された場合のBCP(事業継続計画)対策としても有効になる。