当別町の新駅「ロイズタウン」間もなく着工、ロイズと町で16億円支出

交通・運輸

 石狩郡当別町とチョコレート・クッキーなど菓子・パン製造販売のロイズコンフェクト(本社・札幌市北区、以下ロイズ)が組んで、JR北海道(同・同市中央区)に請願していた新駅の名称が「ロイズタウン」に決まり、間もなく工事が始まる。2022年春には「ロイズ」のイメージカラーに合わせてデザインされた新駅が登場する。(写真は、「ロイズタウン」駅と駅前広場の設置場所=向い側、左奥の建物は既存のロイズふと美工場)

 ロイズは「ふと美工場」(石狩郡当別町ビトエ640ー15)を1999年7月から稼働させており、これまでにも数度、増設を重ねてきた。18年からはさらなる増設工事を始めている。今度の新工場には工場見学ができるアミューズメント施設も設けるため、札幌や江別からの集客も見込める。こうした中、当別町とロイズは、19年10月に包括連携協定を締結、協働でまちづくりを図っていくことを決め、22年春の新工場稼働に合わせて、JR学園都市線の「石狩太美駅」と「あいの里公園駅」の間に無人の新駅設置を請願。このほどJR北海道が、新駅設置工事に入ることになった。

 新駅設置場所は、「ふと美工場」から200mほど南の当別太地区。学園都市線は単線のため、工場側(北側)に駅舎を設け、ホームと待合室、スロープなどを整備する。新駅の設置費用約9億3000万円はロイズコンフェクトが支出し、町は駅前広場や工場までの歩道整備などに約6億4000万円を負担する。駅前広場予定地は、約2949坪(9733・24㎡)の広さで、現在は個人所有の農地。町は既に道路区域に編入することを決めており、所有者から取得して軟弱地盤工事を実施した上で、50台分の駐車場なども整備する。

 町の負担のうち、国費は社会資本整備総合交付金の約3億2000万円を利用、残り約2億9700万円は起債で、約1600万円は一般財源を充当する。ロイズとの支出額は計15億7000万円になる。JR北海道は、新駅運用後の維持管理費を負担する。
「ロイズタウン」駅からは太美市街地や「北欧の風 道の駅とうべつ」も近い。新駅周辺地域に無人走行バスなどを走らせ、ICTを活用したスマートタウンとしても位置付けていく。

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