ひと足早く春を呼んできたような雰囲気が、JR北海道の苗穂運転所(札幌市東区)を包んでいる。JR北海道の新造観光列車「ラベンダー編成」。2月4日朝に札幌にやってきたばかりのこの列車、4月からの本運転に備えて試運転を繰り返しながらここでしばし休息の日々を過ごす。(写真は、苗穂運転所で休む「ラベンダー編成」)
この列車は、JR北海道が観光列車やイベント列車、繁忙期の臨時列車、さらに定期列車の代替輸送用として製作したもので、昨年10月から実際に使用されている「はまなす編成」の車両に続く車両。「スーパー北斗」や「スーパーとかち」で使用しているキハ261系1000代特急気動車をベースとして、インテリアやエクステリアのデザインと一部設備を変更したキハ261系5000代。
「ラベンダー編成」は、「はまなす編成」と同じく川崎重工が製造した5両編成で、2月2日に神戸貨物ターミナルを出発、札幌には4日朝JR貨物のディーゼル機関車に牽引されて到着した。それから2週間、JR苗穂運転所の一角で佇む姿があった。「はまなす」に続き、北海道を代表する「ラベンダー」をイメージしたカラーが映える。
写真では、青く見えるが実際にはもう少し紫に近く、北海道の景観に溶け込むようなカラー。1号車にはイベントで料理を提供できるフリースペースがあり、地域の特産品などを販売できる販売カウンターも設置している。多目的室は個室として利用でき、テーブルを挟んだ掘りごたつ式。
この「ラベンター編成」は、4月頃から使用開始予定で、6月には札幌ー富良野間の臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」などにも利用される予定になっている。