道南で交通事業者が連携、スマホでGoogleマップ経路検索と乗り放題乗車券購入が可能に

交通・運輸

 北海道は、道南地域でバス、鉄道・路面電車、フェリー事業者と連携・協力、地域住民や観光客の利便性向上を図って地域交通の利用者増と収益向上を目指す目的で、Googleマップでの経路検索と乗り放題パスポート(定額企画乗車券)をスマートフォンで購入・利用できる実証実験「DohNa(ドーナ)!!」を1月30日からスタートさせた。Googleマップを利用してこうした取り組みをするのは珍しく全国のモデルになりそう。実施期間は2月29日まで。(写真は、函館市電)

 参加交通事業者は、バスが函館バス、函館帝産バス、大沼交通、北海道観光バス、鉄道・路面電車がJR北海道函館支社、道南いさりび鉄道、函館市企業局交通部、フェリーがハートランドフェリー、津軽海峡フェリー、青函フェリー(共栄運輸と北日本海運の共同運行)の計11社。

 参加事業者が自社で標準フォーマット(GTFSデータ)を作成、Googleマップ上に掲載。利用者が経路検索できるようにするとともに目的地への地図、運行(運航)経路、ダイヤ、運賃をGoogleマップで検索、その画面からお得な企画乗車券のサイトに移動し、購入したスマホ乗車券を乗務員に示すことで乗降可能となる仕組み。

 外国人観光客にとってはGoogleマップを自国言語のまま使用可能で、乗り放題パスポートを販売窓口に行かなくてもウェブ上で購入でき、ウェブ上での時間管理もできるため24時間チケットの販売も可能になった。

 購入できるのは、「函館バス専用1日乗車券カンパス」(800円)、「函館バス・市電1日共通乗車券」(1000円)、「函館バス・市電2日共通乗車券」(1700円)、「市電スマホ1日乗車券」(600円)、「市電スマホ24時間乗車券」(900円)。ウェブ上で時刻管理ができる特性を生かし、函館市電では初めて定額乗車券を購入した時間から24時間利用できる「24時間定額乗車券」を販売する。また、函館バスも「24時間定額乗車券」の販売を検討中。道南地域でのICT活用の地域交通利便性向上実証実験は2月29日までだが、3月以降の継続も検討している。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER