鉄道での旅行や出張で心安らぐのが列車内での車内販売。どことなく旅情を誘う光景に、ついつい手を出してしまう人も多かっただろう。そんな車内販売が2月28日で北海道から消える。(写真は、「スーパー北斗」で行われている車内販売)
(写真は、車内販売が行われている「スーパー北斗10号」)

 JR北海道では1997年から客室乗務員による特急列車の車内販売など車内サービスを実施してきた。ピーク時の2001年度には車内販売収入は約8億円だったが、徐々に減少し17年度は2億円、損益は13年度以降赤字続きだった。
 駅構内へのコンビニ出店やペットボトル飲料の浸透などによって、今後も車内販売の減少傾向は変わりそうにない。これまでも利用の少ない列車で車内販売を終了するなどしてきたが、最後まで残っていたのが札幌と函館を3時間30分で結ぶ「スーパー北斗」での車内販売だった。

 車内販売が実施されている「北斗」は、札幌発8時39分の6号、9時32分の8号、10時44分の10号と函館発13時52分の13号、14時56分の15号、16時37分の17号の往復6列車。販売されているのはおみやげやデザート、ドリンク、ビールなどアルコール、スナックやおつまみで、途中駅の長万部駅から「かにめし」、「特製もりそば」、大沼駅から「大沼牛牛めし」、「大沼だんご」も積み込まれ、数量限定で販売されている。
 ワゴンに詰め込まれた品数は、およそ50種類。7両編成の車内を2回ほど行き来するが、弁当類を除けば手を出す人はまばら。赤字続きも頷ける。

 JR北海道では、車内サービス終了にあたり現在、謝恩企画を実施している。北海道新幹線H5系シート革を利用したオリジナルグッズのストラップを買うとH5系チョロQ、函館の洋菓子店「ペイストリースナッフルス」のマドレーヌボナペティを買うと客室乗務員オリジナルデザインのポストカードがそれぞれプレゼントされるほか、一部弁当には特別シールを貼付して販売する。また、21日から28日まではオリジナルホットコーヒー1杯300円(税込)を100円(同)で提供する。

 札幌と函館を結ぶ3時間30分の列車旅、車内販売が消えることでまたひとつ旅情が失われていく。


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