JR北海道の「苗穂駅」新駅が11月17日(土)に開業する。新駅の外観や内部も整い、現在は駅前広場の最終調整の段階。南北を結ぶ130mの自由通路も同日から往来できるようになる。苗穂駅周辺のまちづくり事業の幕開けを示す苗穂新駅の開業となりそうだ。(写真は、11月17日に開業する苗穂新駅。南口広場側から撮影)
苗穂駅の移転は、市が進める苗穂駅周辺街づくり事業の一環として進められてきた。市とJR北海道は2013年8月に工事協定を締結、同年9月から構内施設の移転工事、16年9月から新駅の建設工事に入っていた。事業費は52億円。
新駅は、1935年10月に開業した現・苗穂駅より札幌駅方面に300m離れた場所で開業。現・苗穂駅は、1910年に官営鉄道の駅舎を引き継いだ2代目で、木造2階建て。北海道命名150年の今年、築83年で苗穂駅が新駅に引き継がれる。
橋上新駅はJR北海道の施設で、鉄骨造2階建て、延べ床面積は約439坪(約1450㎡)。エレベーター2基を備え、ホームは2面、6両編成対応の長さ135m。自由通路は市の施設になり幅員6m、延長130mで、南口と北口にはエレベーターの昇降棟がある。
同じく市の施設になる南口駅前広場は、面積約1515坪(約5000㎡)、北口広場は約1151坪(約3800㎡)。南口広場を含めた周辺は、市が進める「北3東11周辺地区市街再開発事業」が行われており、21年度にはマンション2棟や商業・医療施設などが建設指される予定。
北口広場に繋がる周辺は、JR北海道が開発を進めてマンションや病院などを20年度末に整備することになっている。北口は商業施設「アリオ札幌」と連動した地域になるため賑わいは一層高まることが期待できる。
新駅から近いサッポロビール博物館や酪農と乳の歴史館、北海道鉄道技術官など札幌苗穂地区の工場・記念館軍は、北海道遺産に選定されている。新駅開業によって、北海道の歴史がより身近なものになりそうだ。