北海道信用金庫(本店・札幌市中央区)は2025年9月22日、「北都支店」(同市白石区北郷2条12丁目7-11)をスクラップ&ビルド、営業を開始した。旧「北都支店」の老朽化に伴うもので、2024年9月に建て替え新築した「清田支店」(同市清田区)と同様に木造店舗とし、今回は、再生可能エネルギー100%電力を利用する環境配慮型にした。(写真は、北海道信金北都支店の営業開始のセレモニー)
(写真は、木造店舗の支店内)
旧「北都支店」は、昭和40年代に旧北海道拓殖銀行が建設した建物。北海道信金は、旧札幌信金時代の昭和57年6月、旧拓銀から建物を買い取り、旧「北都支店」をオープンさせた。建物老朽化により、以前から建て替えが検討されていたが、北海道信金の誕生で旧小樽信金、旧北海信金の支店統廃合などの業務を先行、昨年からようやく建て替え工事に入っていた。施工は岩田地崎建設(本社・札幌市中央区)、内池建設(同・室蘭市)。
新店舗は、LVL(単板積層材)を利用した木造平屋建て、敷地面積約190坪(628・88㎡)、建築面積約100坪(333・29㎡)、延べ床面積約99坪(326・95㎡)。天井高は3mで、鉄筋コンクリート造の他支店よりも20cm高い。13mの無柱空間を確保できるため、店内で利用できる有効面積が広がった。
新店舗では、業務の時短化に対応できるように、職員の動線に工夫をしたり、引き出し収納から壁収納に変えたり、照明一つずつに人感センサーを付けてスイッチを少なくしたりするなどした。また、環境面では、窓に網戸を据え付けて夏場に冷房設定温度を抑えられるようにしたほか、冬場に自動ドアの開閉で窓口職員の足元が冷えることに対応、カウンター内側下部に温風ファンヒーターを個別に設置、店内全体の暖房温度を通常よりも低く設定できるようにした。3台あるハイカウンターは、自動昇降機能が付いており、ローカウンターにすることもできる。
この日、支店玄関前で行われたセレモニーで、北海道信金の佐藤信明理事長は、「地域を守るを合言葉にお客さまに貢献する存在であり続けるため、地域支援と課題解決に取り組む。北都支店は、地域になくてはならない店舗として、これからも地域の皆さまとともに歩んでまいります」と挨拶した。「北都支店」は、個人と法人の取り引きがあり、預金量は約163億円、貸出金は105億円(2025年8月末現在)。