北海道銀行(本店・札幌市中央区)と北陸銀行(同・富山市)の持ち株会社ほくほくフィナンシャルグループ(FG、本部・同)は、2022年4月から2025年3月までを計画期間とする第5次中期経営計画「Go forward with Our Region」を策定した。課題解決力の強化やビジネスモデルの変革に挑戦、「地域とともに前(未来)へ進む」という強い思いを込めて計画の名称とした。(写真は、札幌市中央区にある道銀本店)
中期経営計画の策定にあたって、ほくほくFGが目指す姿を明確にするため「課題解決を通じて地域・お客さまとともに持続的成長を実現する」という長期ビジョンを策定。その実現に向けてコンサル対応力の向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進等で生産性向上に取り組み、環境分野など新たな事業領域に挑戦するのが中計。
総合的なコンサル対応力の向上により、法人ソリューション収益額を2021年度見通しの43億円から2024年度には13億円アップの56億円に、M&A・事業承継支援件数を340件から110件増の450件に、積立型商品契約先数を11万9800先から4万2000先増の16万1800先に、預かり資産残高を5100億円から1400億円増の6500億円に、信託・一時払保険契約件数を7300件から3000件増の1万300件にする。
環境分野の取り組みとして、取引先へのソリューションを強化、環境関連投融資実行金額を300億円から1800億円増やして2100億円とする。DXの推進では、顧客にとってより便利で身近なサービスを目指してデジタルバンキング機能を拡充・進化させ、IB(インターネットバンキング)・アプリ契約者数を58万4000先から36万6000先増の95万先にする。
広域にわたる営業基盤を活用したグループ内の協調融資や広域ビジネスマッチングなどの「ほくほく連携」をさらに進化させ、取引先の課題解決件数を510件から390件増、900件に拡大。ほくほくTT証券など関連子会社や親密友好会社と連携した総合金融サービスの提供で、関連子会社の利益を2021年度見通し30億円から2024年度に36億円とする。
こうした取り組みを進めて両行合算の北海道地区貸出残高を3兆2788億円から1624億円増の3兆4412億円に増やす。また、連結当期純利益を200億円から250億円以上に、連結自己資本比率を9・64%(第3四半期)から9%台後半に、OHR(経費率)を64・30%(同)から60%台前半に、非金利収入を138億円(同)から200億円以上とする。