北洋銀行の執行役員国際部審議役に道の坂口収前経済部長が就任したことで、道からの転出組はこれで4人となった。また、北洋銀は5月中旬にも札幌市の小沢正明前副市長を常務執行役員に招聘することにしており、市からの転出は2人。これによって北洋銀役員の中に占める行政経験者が6人になる。(写真は、北洋銀行本部のある北洋大通センター)
 
 道経済部長だった坂口収氏は、4月1日付けで執行役員国際部審議役に就任。経済部長として道の経済政策を担ってきたことから、その経験を請われ北洋銀入りした。
 
 道から北洋銀に転出しているのは、元副知事の嵐田昇氏と元知事室長の江本英晴氏、元道立工業試験場長の尾谷賢氏。嵐田氏は現在、常勤監査役、江本氏と尾谷氏は執行役員。
 
 道の部長級が転出している北海道銀行は、西山泰正氏(元農政部長)と稲垣利彰氏(元環境生活部長)がいずれも参与格で活動している。坂口氏のカラーは、道銀向きという声もあったが、北洋銀は道内企業の中国進出などを後押しする国際部にポストを用意し招き入れた。
 
 一方、札幌市の前副市長、小沢正明氏は5月中旬、北洋銀の常務執行役員に就任する。小沢氏には退任が決まった直後からニトリグループ入りが噂されたが、こちらの方は非常勤の監査役で落ち着きそうだ。
 
 小沢氏は北洋銀で社会貢献活動など札幌市と直接関係しない部門で采配を振るうことになる。
 
 北洋銀には、札幌市の経済局長や総務局長を経験した池田捨成氏が執行役員に就いており、小沢氏の北洋入りで札幌市から北洋入りするのは2人目になる。
 
 北洋銀の役員は全34人。内訳は、取締役12人、監査役4人、常務執行役員5人、執行役員13人。5月中旬に一部交代はあると見られるが、役員全34人中で6人が行政経験者で占めることになる。


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