北洋銀行(本店・札幌市中央区)は25日、札幌市白石区のアクセスサッポロで「ものづくりテクノフェア2019」を開催した。道内のものづくり産業の振興を図るため2007年から開催しているもので今年が13回目。道内外から225社・団体が出展、約4600人が来場した。(写真は、左から北海道経済産業局・安藤保彦局長、道・土屋俊亮副知事、北洋銀・安田光春頭取)

 フェアは各業界のニーズに応え、新たな市場を拓く中小企業の新技術、新製品の実物展示やパネル展示のほか、大学、支援機関も出展。ものづくり産業に関係する人たちが一堂に会する東日本最大級の展示商談会に成長している。

 生産性向上に向けロボットやIoTを活用した最新ビジネスモデルを提案する企業が多数出展しているほか、産学官金の連携や道内外の広域連携を促し地域経済活性化を後押しする環境も整備した。また、ものづくり人材の育成の一環として例年通り道内工業系の学生も会場に招待した。

 北洋銀の安田光春頭取は、「北海道は食と観光で優位性があるが、今後の持続的発展のためには経済波及効果が大きく雇用吸収力の高いものづくり産業の発展が不可欠。この展示商談会が販路拡大やビジネス交流のきっかけになることを期待している」と話した。

 会場には、東北海道いすゞ自動車(帯広市)が馬鈴しょの種イモを圃場に植えるポテトプランターと呼ばれる機械で、2%ほど発生する欠かぶの補充を自動化する欠かぶ補充装置「じゃがメイト」を出展。「欠かぶ補充には2~3人の人手が必要だったが、補充人員が必要なくなり人手不足に対応できる」(棚瀬泰宏・環境事業部主任)とアピールした。

 また、ヒグマ乾燥機(上川郡東川町)は、木質バイオマスボイラ温風発生装置を出展。流木や廃材、剪定した枝、間伐材などをそのまま燃料として利用でき、重油ボイラーの3分の2の大幅コスト削減になるという。「温風と二酸化炭素が必要な花きのハウス栽培用に多く利用されているほか、観光用のイチゴ栽培ハウス向けにも注文が来ている」(機器開発を手掛けている日本カンタム・デザインの森岡貴之氏)とPR。
 また、今回は初めて札幌市や北海道経済産業局の主催で「生産性向上IoT・ロボット導入セミナー」も開催された。



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