北海道内の金融機関の貸出金推移に変化が出ている。銀行や信用組合の貸出金は前年比2~4%伸びているが、信用金庫の貸出金が2018年9月末から直近の統計が出た19年2月末まで6ヵ月連続で減少しているからだ。(写真は、一般社団法人北海道信用金庫協会が入っている信金中央金庫ビル)

 昨年12月に一般社団法人北海道信用金庫協会(増田雅俊会長=稚内信用金庫理事長)がまとめた道内20信金の2018年度9月仮決算によると、貸出金の中間期末残高は、前年に比べて0・9%の微減になった。貸出金の減少は14年3月以来4年6ヵ月ぶりのことだった。

 それ以降の貸出金の推移はどうか。北海道財務局が毎月公表している「北海道金融月報」によると、18年10月末が前年同月比0・6%減(3兆655億円)、11月末が同0・4%減(3兆704億円)、12月末が同0・2%減(3兆1264億円)、19年1月末が同0・5%減(3兆739億円)、2月末が同0・4%減(3兆805億円)と6ヵ月連続で前年割れになった。
 その間、銀行は1・7~3・6%の範囲で伸びており、信組も3・1~4・9%の範囲で前年同月を超えている。

 信金は地域に密着した金融機関として地域経済のバロメーターとも言われる。預金の伸びはこの間も前年同月比1・2~1・4%の範囲で伸びている。貸出金の6ヵ月連続の減少は、地域経済の変化を示す先行指標なのかどうか。


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