札幌市経済界フォーラムでYOSHIMI勝山良美氏「逆転発想のどぶ付けで生まれたカリカリまだある?」、白クマラーメン髙橋廣行氏「マツコデラックスのおかげ」

経済総合

IMG_0557 毎年新春に行われる札幌市経済界フォーラムが21日、札幌市内の京王プラザホテル札幌で開催された。市とさっぽろ産業振興財団が主催し、テーマは『魅力ある道産品の活かし方、伝え方』。パネルディスカッションでは、レストラン経営のYOSHIMI社長兼オーナーシェフ、勝山良美氏と商品企画販売のノースユナイテッド社長、髙橋廣行氏、上田文雄札幌市長の3人がヒット商品の作り方をテーマに語り合った。会場には約250人が集まった。(写真は、札幌市経済界フォーラムで行われたパネルディスカッション)
 
 勝山氏は、足寄町から札幌の高校を受験して失敗、札幌で「ど貧乏な生活」(勝山氏)をしていた17歳のころ、春先に大通公園で噴水が始まり焼とうきびの販売がスタートするときの印象がいつまでも心に残っていて、それがモチーフになって『札幌おかきOh!焼とうきび』を作ることになったとし、「単品で昨年8億円を売り、当社で一番売れている商品」と紹介した。また、『札幌カリーせんべい カリカリまだある?』について、「せんべいにカレールーを染み込ませたうえで揚げて乾燥させたものだが、業界では“どぶ付け”と言われて皆が敬遠していた作り方。この発想はせんべい屋だったら思いつかなかっただろう。決めつけないこと、既成概念を持たないことがヒット商品に繋がる」と語った。
 
 ノースユナイテッドの髙橋氏は、寄付付き商品の『札幌円山動物園ラーメン(白クマラーメン)』がヒットした理由を「マツコ・デラックスのおかげ。あるテレビ番組でマツコさんが白クマラーメンを2杯食べて『おいしい』と言ったことで翌月からびっくりするような受注が入った」と述べ、「今まで売れない経験をしてきたのでこんなにヒットするとは思ってもみなかった。10数年前に藤原製麺で作られていたラーメンだったが、パッケージを変えてマツコさんに紹介されたことでこれまでに650万個、13億円程度の累計売り上げになっている」と語ったうえで「メディアは良いものを取り上げたいというニーズがあるので、自分でやっていることを積極的にアナウンスすることも大切」と訴えていた。
 
 上田市長は、「作り手の思いや息遣いが反映した商品は人に訴えかける力がある。商品に物語があると買い手を説得できるのではないか。人の心を動かすのは良い商品にプラスアルファして感動や地域を愛する心を植え付けられればヒットに繋がるようだ」と締めくくっていた。

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