ラピダス「解析センター」「RCS(ラピダス・チップレット・ソリューションズ)」開所式を開催

経済総合

 ラピダス(本社・東京都千代田区)は2026年4月11日、千歳市美々にある同社の半導体製造拠点「IIM-1」(イームワン)に隣接した「解析センター」と近隣のセイコーエプソン千歳事業所内に設置した後工程の研究開発拠点「RCS(ラピダス・チップレット・ソリューションズ)」の開所式を行った。(写真は、ラピダス「解析センター」「RCS」開所式のリボンカットセレモニー)
(写真は、「IIM-1」に隣接して建設された「解析センター」)

「解析センター」は、2㎚(ナノメートル)最先端ロジック半導体の良品率を上げるために必要な物理解析、環境・化学解析、電気特性評価、信頼性評価を行う施設で、現在は、北海道大学などで共同で行っている解析をこのセンターに集約するなどして、解析のスピードアップを目指す。建屋は、「IIM-1」に隣接しており、傾斜のついた屋根が特徴で、最先端電子顕微鏡の設置基準に対応、建築基準法に必要な耐震性能の1・5倍を実現している。また、省エネ型の空調を採用して、環境負荷低減にも配慮した。

「RCS」は、2024年10月にセイコーエプソン千歳事業所内で設置を開始、クリーンルーム構築後の2025年4月から装置の導入を始めた。2025年12月には、世界初となる600㎜角RDL(再配線層)インターポーザパネルの試作に成功するなど、一部は稼働していたが、今回の開所により本格稼働となった。

 この日、「解析センター」内で行われた開所式で、ラピダスの東哲郎会長は、「将来に向かっての具体的な一歩になる。社員だけでなく、パートナーであるサプライヤーの重要な場として産官学、海外含めて最先端製品を作る大きな拠点になると考えている」と挨拶した。小池淳義社長CEOは、「解析センターの稼働によってデバイス性能や信頼性の解析が、今までにないスピードで行うことができるのが大きな特徴。また、セイコーエプソン千歳事業所内のRCSの本格稼働で、我々の夢だった前工程と後工程を一貫して作ることに大きく前進することができた。2027年後半に量産を開始することを誓いたい」と話した。

 主賓として出席した赤澤亮正経済産業大臣は、「私の父親はエンジニアだったが、エンジニアたちがコトをなす時には独特の雰囲気がある。それをラピダスの技術者から感じる。鳥肌をたてて向き合っているサムライたちが集っているところは、必ず結果を出す」と述べた。続けて、今年度の追加予算として6315億円の支援を決定したことを明らかにした。政府のラピダスプロジェクトへの支援総額がこれによって2.4兆円に達したことを示した上で、「プロジェクトの成功に向けて必要な支援は惜しまない」と語った。また、「国益のために必ず成功させなければならない国家プロジェクトだ。トランプ関税も中東情勢も乗り越えていかなければならないが、本当の闘いは、最先端半導体の国産化にある。豊かな日本を続けていくために絶対に必要なものだ」と強調した。

 鈴木直道北海道知事は、「ラピダスのプロジェクトをトリガーとして、世界に挑む北海道を目指して、半導体製造、研究開発、人材育成が一体となった複合拠点を北海道で実現させ、その効果を全道に波及させていくことを目指す」と語った。千歳市の横田隆一市長は、「この地域を核とした半導体産業のクラスター形成を加速させ、世界中から優秀なエンジニアが集まり、その才能を存分に発揮できる環境づくりに全力を尽くす」と語った。
 

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