焼きたてパン製造販売のどんぐり(本社・札幌市白石区)は、きょう2025年6月30日、新本店(同市豊平区月寒東4条8丁目)をオープンさせる。旧本店と同じ水源地通沿いに位置するが、地下鉄駅に近い旧本店から約800m南側に移り、売り場面積は、約3倍に広くなる。(写真は、きょう2025年6月30日にオープンするどんぐり新本店)
(写真は、新本店の売り場に立つ野尻雅之社長)
旧本店は、どんぐりが、1店舗から12店舗になっていくまでの成長を支えてきた拠点。33年間、狭い面積ながら地域の人たちに愛されてきた“どんぐりらしさ”が詰まった店舗だった。野尻雅之社長(47)は、旧本店の上にある家で、中学時代から家族で住んでいたという。旧本店は、家業から企業に発展していくどんぐりの足跡を凝縮していた。
(写真は、カフェも併設した広々とした新本店内)
しかし、手狭な店舗で駐車場も限られた台数(18台)だったため、買うことができずにスルーするお客も目立つようになってきた。「お客さまに迷惑をかけたくない」。そんな思いから野尻社長は、新本店建設を決断。そして、きょうハレの日を迎える。新本店は、カフェ(約40席)も併設して、売り場面積は、約3倍の約120坪になり、約30坪のテラス席(8卓)も設け、キッチンカーも常設する。駐車台数は、42台に増える。
(写真は、テラス席)
新本店について広報の矢本雄太さんは、こう語る。「今までの集大成というよりは、これからのどんぐりを表現する店舗にしたい。もっと、ワクワクしてもらえるような商品を作っていくスタートの店舗になります」。売り場も斬新だ。「焼きたて、揚げたてのライブ感を出して、お客さまとスタッフの距離をより近づける取り組みをしています。どんぐりの心臓部とも言える手作り具材を一から作っている仕込み室も、間近に見える距離に配置しました」(矢本さん)。製造工程をフルオープンで見せ、どんぐりの世界観を共有してもらおうという狙いもある。
提供する商品は、どんぐり発祥で人気ナンバーワンの「ちくわパン」など定番商品のほか、新本店オリジナルの「ザ・マウンテン」(ふんわりブリオッシュにあんこが山のようにそびえ立つパン)、アーモンドクリームを使った「ニューシナモンロール」なども用意。70種類の商品のうち、20種類を新商品で埋める考えだ。外壁には、札幌をモチーフにしたアートも描かれ、宝箱のような佇まいを見せている。野尻社長は、「地元の方に楽しんでいただけたらうれしい」と話している。