デリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」を展開しているWolt Japan(本社・東京都渋谷区)は、2025年4月7日から、デリバリー商品価格を店頭価格と同じにする「デリバリーなのに店頭価格」の取り組みを、札幌エリアで開始した。お客は、取り組みに参加する店舗からのデリバリーについて、店頭と同じ商品価格で注文できるようになる。(画像は、「デリバリーなのに店頭価格」の告知ビジュアル)
デリバリーサービスに掲載される商品の価格は、店頭で購入できる商品価格よりも高く設定されているのが一般的。店舗による価格設定にプラスして、デリバリーサービスに係るコストを店頭価格に上乗せするのが、日本のモデルとなっているため。しかし、海外では、デリバリー商品価格も店頭価格と同じ価格なのが一般的で、デリバリー価格が、店頭価格よりも高く設定されているのは、日本固有の慣習。
そうした中で、米や野菜など、生活に欠かせない食品、日用品の価格上昇が続いており、家計への圧迫は強まる一方。小さな子どもがいる家庭や免許を返納した高齢者など、買い物や外食に出かけるのが難しい消費者も多い。デリバリーを使いたいが、価格が高いために敬遠している潜在的な顧客も多い。このため、Woltは今回、取り組みに賛同してもらえる加盟店の協力を募り、「デリバリーなのに店頭価格」の取り組みを、札幌エリアで開始することにした。Woltは、2024年10月より広島県呉市で実証実験を行っていたが、正式なサービスとして導入するのは、今回が始めて。
対象店舗は、「北海道らーめん奥原流 久楽本店」や「でか盛り海鮮問屋すすきの店」「キッチン鑓水商店」、「自然卵のクレープ」「すしの菱田」「PROTEINBOWLサッポロファクトリー店」(以上、札幌市中央区)、「サッポロビール園ガーデングリル」(同市東区)など120店舗以上。開始後も増やしていく予定。別途配達料とサービス料は、従来通り必要。導入エリアは、札幌エリアで、配達受付時間は、8時~翌1時。