デリバリーサービスを展開するWolt Japan(本社・東京都渋谷区)の関連会社、Wolt Market(同・同)は配達専用スーパー「Wolt Market(ウォルトマーケット)」の全店舗を閉鎖、同事業から撤退した。閉鎖は7月3日付。事業開始から半年でスピード撤退した。(写真は、「「Wolt Market札幌白石店」)

「Wolt Market」は、一般店頭販売を行わず、独自ルートで仕入れた食料品や日用品をWoltのプラットフォームを通じて販売する配達専用スーパー(ダークストア)。独自のアルゴリズムによって、注文データを分析、地域ごとの購買トレンドを品揃えに反映させ、メーカーから直接仕入れてコストを低減、低価格で販売するビジネスモデル。主な取り扱い商品は、生鮮、青果、精肉、日配品など食料品、日用品、ベビー用品、介護用品など約2000品目。注文から30分程度の即時配達サービスも行う。
 配達料は、1㎞未満=50円、1~2㎞未満=150円、2~3㎞未満=250円、3㎞以上=350円、4㎞以上=450円、最大配達距離は5㎞。合計注文額の10%のサービス料が別途適用される(最大300円)。

 札幌市内では、2021年12月2日に「札幌ノルテプラザ店」(北区北9条西3丁目19-1、1階)と「札幌白石店」(同市白石区東札幌3条6丁目1-2、1階)が開店。2022年1月27日には、「札幌麻生店」(北区麻生町3丁目10-1、1階)と「函館本通店」(函館市本通32-3、1階)が開店、さらに「旭川店」(旭川市8条通7丁目)もオープン予定で事業開始から短期間のうちに道内5拠点体制を確立することになっていた。しかし、道内4店舗を含む全国8店舗が7月3日、突然営業を終了した。事業開始時は大々的に発表したが、店舗閉鎖、事業撤退の正式発表はなかった。

 Wolt Japamの親会社Woltは、今年6月に米デリバリー大手のドアダッシュに全株を譲渡して子会社になった。ドアダッシュは、日本でのデリバリー展開を「Wolt」に統一させてビジネス展開をする計画。「Wolt Market」の素早い撤退は、ドアダッシュの意向もあったとみられる。今後は、北海道でもデリバリーサービスに特化して事業を続ける。



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