北海道加工食品コンクールで高評価、「カドウフーズ」「しらおい菓子工房まいこ」2つのお菓子屋物語

経済総合

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(写真は、北海道食品産業協議会会長賞受賞のしらおい菓子工房まいこ「由栗いものスイートポテト特大」)

 北海道食品産業協議会会長賞を受賞した、しらおい菓子工房まいこの「由栗いものスイートポテト特大」。この特大は500g商品で、この他、300g商品や45g商品が4個入りのまんまるスイートポテトも展開している。商品名にもある由栗いもとは、栗山町と由仁町でつくっているさつまいもブランドのことで、栽培から貯蔵まで厳格に管理されており、しっとりとした甘みが特長。そんな由栗いもはもとより、生クリーム、砂糖、卵も北海道産を使用、同社創業からのこだわりである無添加製法で仕上げている。

 同社は、看板商品の名前から「まいこのマドレーヌ」と呼ばれることも多い。創業者でもある現社長の氏名は、佐藤朋子さん。屋号の“まいこ”とは、朋子さんの娘さんの名前。そのまいこさんこそ、良質な素材を使い、無添加のお菓子作りを貫き続ける同社創業のキーパーソンといってもよい存在。というのも、自閉症を患うまいこさんが、施設に入ることなく一緒に暮らせるようにと、朋子さんが1985年に、このお菓子屋を開店したからだ。無添加のこだわりなども、まいこさんをはじめ、誰もが安心できるおいしいものを食べてほしいという思いから。

 それでも、初めの頃は、おいしさや品質は太鼓判ながら、日持ちの短さがネックになって、地元白老町でしか味わえない銘菓だった。しかし、技術の進歩に加え、「日持ちは短くてもおいしいお菓子を食べたい」という消費者ニーズの広がりを受けて、今では全国に販売、支持を広げている。

 また、JR白老駅前の2号店・MAIKO`S BAKEで店長を務める長男、北海道物産展など催事担当の三男、本店スタッフの次男のお嫁さんなど、家族でしらおい菓子工房まいこを切り盛りする家族の絆もお菓子作りに反映されている。今回受賞したスイートポテトに関しては、さつまいもの加工全般に携わっているというまいこさん、目下、次の商品作りに励んでいるそうだ。

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