根室市常磐町の「イオン根室店」や「Can★Doイオン根室店」の商業施設を所有する寺島興業(本社・根室市)が2024年3月28日、釧路地裁に民事再生法の適用を申請、同日、保全・監督命令を受けた。負債総額は約8億4000万円。(写真は、「イオン根室店」)

 同社の設立は、1971年5月。「イオン根室店」、「Can★Doイオン根室店」の不動産を所有しているほか、札幌市内で「しゃぶしゃぶ温野菜」のFC(フランチャイズ)店舗を3店舗展開している。2020年から、テックコーポレーション(本社・広島市中区)の販売代理店になり、除菌電解水給水器の販売を開始。信用調査機関によると、営業活動はテックコーポレーションが行い、同社の受注先に除菌電解水給水器を販売していた。

 2021年4月期の売上高は9億3800万円に伸びたものの、コロナ禍により「しゃぶしゃぶ温野菜」の業績が落ち込み、除菌電解水給水器の販売も低迷したため、2023年4月期の売上高は3億1500万円に低下、純損失を計上。そうした中、テックコーポレーションは、2024年3月18日に、広島地裁から破産開始決定を受け倒産した。負債総額は約192億円。

 寺島興業はテックコーポレーションに手形を発行して商品仕入れを行っていたが、テックコーポレーションはその手形を支払い先に裏書譲渡していたため、回収困難となり、2回目の不渡り前に寺島興業は民事再生法申請で再建を進めることにした。自力再建か、スポンサーの支援による再建かは未定。


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