稚内で「樺岡ウインドファーム」営業運転開始、一般家庭3万1000世帯の電力供給

経済総合

 ユーラスエナジーホールディングス(本社・東京都港区)のグループ会社、合同会社道北風力(同・稚内市)が、稚内市内で建設を進めていた「樺岡ウインドファーム」(規模4万2000kW)が完成、2024年2月5日から営業運転を開始した。(写真は、樺岡ウインドファーム)

 この発電所は、道北地域に全6ヵ所の風力発電所、計107基の風力発電機を設置する道北風力発電事業の一環で建設されたもので、「浜里ウインドファーム」、「川南ウインドファーム」、「川西ウインドファーム」に続く4ヵ所目の発電所。

 1基当たりの出力が4200kWのGEベルノバ社製の風力発電機を10基設置しており、発電する電力は全量北海道電力ネットワーク(本社・札幌市中央区)に売電する。一般家庭約3万1000世帯の消費電力に相当する電力を供給、年間4万7000tのCO2削減効果が見込めるという。EPC(設計、調達、建設・試運転)は、大林組(本社・東京都港区)。着工は2021年4月。

 道北地域は、国内でも有数の風況に恵まれた地域。風力発電の適地だが、電気を需要地に送るための送電線に空き容量がないことが課題だった。そうした中で、ユーラスエナジーホールディングスなどが出資して設立した北海道北部風力送電が、国の補助を受け、2023年4月に大規模な送電網と蓄電池設備を整備。これによって、道北地域で大規模な風力発電の導入を進めることが可能になった。

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