道内の若手経営者の自立的成長を促す機会づくりを行っている北海道経営未来塾(実行委員会主催)第7期の経営実務講座が3月9日、札幌市中央区のロイトン札幌2階リージェントホールで行われた。2月に行われた北洋銀行(本店・札幌市中央区)主催の経営実務講座に続くもので、北海道銀行(同・同)が主催、塾生に約30人が出席した。(写真は、講演するリージョンズの高岡幸生代表取締役)

 第1部では、採用・転職コンサルティング、リージョンズ(本社・札幌市中央区)の高岡幸生代表取締役が、「組織を強くするための人材戦略」をテーマに講演。高岡氏は、「たった1人の採用で企業が劇的に変わることがある。事業へのあくなき執念を持った社長が、自ら採用に関わることが最大のポイントだ」と述べた。また、「採用には多様性も必要だ。今は、女性の非正規雇用が多く、有能な30代女性の活躍の場が広がっていない。女性と高齢者にも目を向ければ、採用のチャンスは広がる」と話した。

(写真は、講演する有限責任監査法人トーマツの片桐豪志パートナー)

 第2部は、有限責任監査法人トーマツ(主事務所・東京都千代田区)の片桐豪志パートナーが、「カーボンニュートラルによる企業成長」をテーマに講演した。片桐氏は、工場進出が決まった次世代半導体のラピダス(本社・東京都千代田区)に触れ、「サプライチェーンに脱炭素を求めることになり、関わる企業は脱炭素認証が不可欠になるだろう。中小企業も認証を取得すれば競争優位に立つことができ、ビジネスチャンスは広がる。また、自社のLED化などを進めることに繋がり、地球環境に貢献する企業として社員のモチベーションアップ、採用面でも有利になる」と話した。
 北海道は洋上風力発電のポテンシャルが高いことにも言及、「(洋上風力発電は)部品点数が何万点と多く、何千社が関わり、経済波及効果は大きい。北海道の中小企業にとっては大きなビジネスチャンスになる」と語った。


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