東京商工リサーチ北海道支社(札幌市中央区)によると、建売用住宅の施工などを行っていたリーベンホーム(本社・札幌市北区)が、2月13日で事業を停止、札幌地方裁判所に自己破産申し立ての準備に入ったことが、明らかになった。(写真は、札幌地裁)
リーベンホームは、1998年8月の設立の建築工事業者。戸建て新築工事を中心に展開しており、建売用住宅の施工が中心。道内の地場大手不動産業者からの受注が全体の9割を占め、当初は年間20棟ほどだったが、直近では、年間100棟を超える建築を手掛けていた。2016年2月期の売上高は約5億5000万円だったが、2022年2月期の売上高は約23億円まで拡大した。
こうした急速な事業拡大に対応するため、借入先行の財務体質となり、内部留保が進まなかった。とりわけ、コロナ禍になって以降、住宅設備機器の納入遅延やウッドショックによる木材価格の急騰、原油高による燃料費上昇の影響を受けて採算が悪化。損失が膨らみ、同3月期は約4400万円の純損失を計上していた。
ゼロゼロ融資など新型コロナ関連融資の調達で対応、人員削減も行ったが、戸建て住宅の需要が急減、材料費の支払い遅延が限界に達し、自己破産申請の準備に入った。東京商工リサーチの調べでは、負債総額は12億5036万円(2022年2月期決算時点)。事後処理は石川和弘弁護士(札幌市中央区)。