10年ぶりに本店を札幌に戻したウェルネット、札証本則市場に上場

経済総合

 札幌証券取引所は9月14日、ウェルネット(札幌本社・札幌市中央区)に上場通知書を交付した。同社は、東京証券取引所プライム市場に上場しているが、10年ぶりに札幌に本店を移したのを機に、札証本則市場に重複上場した。これによって札証本則市場の上場会社は50社になり、9月28日にアンビシャス市場10社目として上場するキットアライブ(同・同市北区)を加えると合計60社になる。(写真は、札証上場通知書交付式。左から小池善明・札証理事長、宮澤一洋・ウェルネット社長)
(写真は、記念品として贈呈された木槌で、札証の鐘を鳴らす宮澤社長)

 この日は、証券、金融関係者や札幌商工会議所、北海道経済同友会などから約20人が出席した。札証の小池善明理事長は、「ウェルネットは、IT業界で多い受託開発業務ではなく、自ら先進的なプラットフォーム、ソフトウェアを開発する強みを持っている。昨年、札幌と東京の2本社制を採用、札幌に新社屋を建設された。北海道のデジタルトランスフォーメーションの進化に貢献する企業として、道内の若い人材の育成、雇用拡大に期待している」と話した。

 ウェルネットの宮澤一洋社長は、「北海道生まれの企業として、10年前に東京に本店を移してからも北海道企業を標榜しながら展開してきた。北海道に、もう一度本店を移すことを決意したのは、北海道こそIT企業が活躍できる土壌だと再認識したため。インターネット、クラウドサービスの発達によって地域的ハンディはなくなった。トップがリスクを取って決断、実行すれば、北海道は大きく変わっていくと思う。(札証上場で)名実ともに北海道経済界のメンバーになることができたので、皆さま方と手を携えて北海道の地位向上に尽力したい」と述べた。さらに、「これまでも日本初、世界初のスキームを開発してきたが、もう一度そのくらいの話題のあることをやりたい。既にその準備はできている」と明かした。
 
 小池理事長から宮澤社長に上場通知書が交付された後、記念品として木槌が手渡され、宮澤社長ら同社関係者が札証の鐘をその木槌で鳴らし、上場を祝った。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER