起業家組織「EO Hokkaido」発足、中標津町出身の西澤亮一ネオキャリア社長(44)が会長就任

経済総合

 年商1億円を超える企業を経営する起業家の世界的ネットワークである、EO(アントレプレナーズ・オーガニゼーション=起業家機構)の北海道拠点となる「EO Hokkaido」が、7月1日に本格始動した。それを受け、同月5日、札幌市中央区の「ニューオータニイン札幌」でローンチパーティー(活動開始記念パーティー)が開催された。全国のEOメンバーら約200人が参加、「EO Hokkaido」の発足を祝った。(写真は、「EO Hokkaido」のローンチパーティー。左から4人目が会長に就いたネオキャリア西澤亮一社長)

 EOは、1987年に設立された若手起業家の世界的ネットワーク。日本では、1995年にグロービス(本社・東京都千代田区)の堀義人代表取締役を中心にEOジャパンが設立された。その後、東北、北陸、東京、名古屋、大阪、京都、神戸、瀬戸内、九州、沖縄のエリアに12支部が立ち上がったが、唯一組織がなかったのが北海道だった。

 今回、標津郡中標津町出身で人材関連事業を展開しているネオキャリア(同・同都新宿区、2021年9月期年商約506億円)の西澤亮一社長が会長、サツドラホールディングス(同・札幌市東区)の富山浩樹社長兼CEOが副会長に就いて30人で「EO Hokkaido」スタートすることになった。
 理事には北国からの贈り物(同・川上郡弟子屈町)の加藤敏明社長、エコモット(同・札幌市中央区)の入澤拓也代表取締役、MASSIVE SAPPORO(同・同)の川村健治社長、ランクアップ(同・東京都中央区)の岩崎裕美子代表取締役、石屋製菓(同・札幌市西区)の石水創社長、アドバンサー(渋谷オフィス・東京都渋谷区)の藤田純代表取締役、ゼンシン(本社・仙台市青葉区)の前田忠嗣代表取締役が就任した。北海道出身で道外で起業している経営者も入会できるようにしている。

 ローンチパーティーで西澤会長は、「他支部とは違って北海道では起業家の他に地場企業の2代目、3代目の若手経営者にも参加してもらい一緒に北海道経済を盛り上げていくことにした」と述べ、「今後3年間で会員数を100人にして会員が経営する企業の年商合計を4000億円、北海道のGDPの2%にする。さらに北海道を、産業と暮らしの質でグローバルナンバーワンにする」と意気込みを語った。西澤会長は、全国のEOメンバーを対象に「北海道応援隊」を設立することも示した。

(写真は、鈴木直道知事=中央を囲むEOのメンバー)

 来賓として出席した鈴木直道知事は、夕張市長時代からグロービスの堀氏と親交があると前置きした上で、「首都圏から北海道に本社機能を移した企業は、これまでのランク圏外から昨年は全国3位に急浮上した。サテライトオフィスも3年連続80社を超えて全国1位。コロナ禍で働き方も変わり、北海道の価値を感じる経営者が多くなっている。道内で次世代の起業家を育てていく好循環を生み出すためにも皆さんと連携して北海道の価値を押し上げたい」と挨拶した。

「EO Hokkaido」では、EOに参加している経営者を招いて毎月定例会を行うほかフォーラムなども開催する。副会長に就いた富山氏は、「EOのネットワーク、コミュニティを通じて北海道の起業家との接点を増やしたい。北海道には社会課題が多いので、自治体とも協力して課題解決の実証フィールドの場を提供したい」と話していた。
(写真は、EOのメンバーたちによる鏡開き)

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