登山用品やアウトドア用品の開発販売を行っているモンベル(本社・大阪市西区)は4月27日、空知郡南富良野町幾寅687-1の「道の駅南ふらの」構内に「モンベル南富良野店」をオープンさせた。道内の「道の駅」構内に店舗を設けるのは、斜里郡小清水町の「オホーツク小清水店」に次いで2店舗目。(写真は、4月27日にオープンした「モンベル南富良野店」)
(写真は、高さ約8mのクライミングピナクル)
「モンベル南富良野店」は、南富良野町が「道の駅南ふらの」の再編整備を目的に建設した複合商業施設の核テナントとして出店したもので、道内店舗では最大級。店内には、登山用品やキャンプ用品、各種ウェアなどを揃えているほか、高さ約8mのクライミングピナクルも設置した。小学生以上であれば、ハーネス(安全確保器具)を着けて本格的なロッククライミングを体験できる。1回20分、料金は税込み1500円。また、南富良野店限定デザインのオリジナルTシャツも販売している。
施設内には、JR占冠駅前の物産館で営業していた「レストラン・メープル」が移転開業、地元産食材を使ったメニューを提供するほか、フードコート5店舗も順次開店する。建物には道産カラマツやトドマツを使用しており、木造平屋建て、延べ床面積約524坪(約1730㎡)。建物内の「モンベル」と「メープル」の間は屋内廊下で隔てられ、フードコートにはウッドデッキの広場も整備された。事業費は、10億9800万円。
南富良野町は、モンベルのフレンドタウンで、十勝岳連峰や日高山脈、夕張山脈に四方を囲まれ、希少な淡水魚「イトウ」が生息する空知川が流れている。夏にはラフティングやカヌー、ロードバイク、キャンプが楽しめ、冬はバックカントリー、犬ぞり、わかさぎ釣りが楽しめる。「モンベル南富良野店」では、こうしたアウトドアアクティビティをサポートする。道内の「モンベル」店舗は、これによって8店舗になった。
この複合商業施設を巡っては、池部彰町長が機械設備工事を巡る贈収賄で逮捕され、町長を辞職する事件が起きている。開業からわずか2ヵ月前に発覚した事件は、開業に冷や水を浴びせたが、この日は曇天にもかかわらず地元の人たちや子ども連れが絶え間なく立ち寄り、まずまずのスタートとなった。なお、2022年6月23日には「道の駅南ふらの」の向かい側に3階建て78室の「フェアフィールド・バイ・マリオット・北海道南富良野」もオープン、「道の駅南ふらの」は滞在型アクティビティ拠点の役割を担う。
(写真は、6月23日オープンに向け準備が進んでいる「フェアフィールド・バイ・マリオット・北海道南富良野」)