受託給食事業や外食事業を展開している、どうきゆう(本社・札幌市豊平区)は、12月1日(水)に「とんかつ玉藤旭川大雪通店」(旭川市大雪通7丁目506-10)を出店する。同社が展開している「まいどおおきに食堂旭川大雪通食堂」を業態転換するものだが、「玉藤」の旭川進出の狙いは何か、同社の田中政彦取締役に聞いた。(写真は、「とんかつ玉藤里塚店」)

 ーー旭川の「まいどおおきに食堂」を「とんかつ玉藤」に転換する目的は。

 田中 今年4月1日に「まいどおおきに食堂里塚食堂」(札幌市清田区)を「玉藤里塚店」に転換オープン、現在は札幌市内10店舗、千歳市内1店舗、計11店舗を営業しています。5年前にたくさんのとんかつ専門店がある千歳市に「千歳店」を出店しました。とんかつ商品の他にサービスや提供空間を、五感を刺激するように差別化、結果として「千歳店」は大成功しました。
 旭川の「まいどおおきに食堂」も「里塚店」と同様、開店から15年の節目です。立地場所は国道39号線と花咲通の交差点にあり、大雪国道沿いには全国有名チェーンの飲食店が多く、集客ゾーンであることには間違いありません。「玉藤」への転換を図ることで、今後の道内地方出店の架け橋にしたいと考えています。

 ーー旭川には「井泉」など老舗も多いですが、市民にどうアピールして来店を呼び掛けますか。

 田中 確かに旭川では、とんかつの老舗「井泉」などとんかつ専門店が多いのは事実です。他店との差別化を図るため、価格競争ではなく、「玉藤」独自の強みをアピールしていきたい。前述したように五感の刺激を重視します。鍋の油面まで見えるようにしたり、とんかつを揚げる音が聞こえるようにするなど、オープンキッチンで「職人感」や「できたて感」を演出します。売り場づくりや五感刺激マーケティングで「玉藤」をアピールします。極端に言えば、とんかつを売るのではなく、お客さまが忘れることのできない「感動体験」の場を提供したい。とは言いながら、集客の特効薬は長続きしません。「玉藤」では五感刺激の小さな積み重ねを大切にしていきたい。

 ーー旭川での多店舗化や他都市への展開も考えていますか。

 田中 もちろん考えています。今回、「旭川大雪通店」の店舗名にしたのは、2店舗目も視野に入れているためです。旭川出店が成功すれば、苫小牧、釧路、函館と出店を広げたいと考えています。


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