函館の老舗レストランを展開する五島軒(本店・函館市末広町4—5)は、「函館五島軒 新千歳空港店」(千歳市美々987番地22)を出店した。直営店舗としては、初めて函館市以外に出店したもので、長崎五島列島名産の「五島手延べうどん」もメニューに新登場させた。(写真は、「函館五島軒 新千歳空港店」)
五島軒は、明治12年に創業した老舗洋食レストラン。初代若山惣太郎氏と旧幕府軍として箱館戦争を戦った五島列島出身の五島英吉氏が、函館でロシア料理、パン、ケーキの店を開業したのがルーツ。以来、140年間、函館の地で展開してきたが、直営としては今回初めて函館以外に出店することになった。
「函館五島軒新千歳空港店」は、新千歳旅客ターミナル3階のグルメ・ワールド内に出店、ビーフブイヨンやカレーを提供する。また、今回初めて初代料理長五島英吉氏の出身地にちなんだ「五島手延べうどん」を新メニューに加えた。
この「五島手延べうどん」は、小麦粉と水と五島灘の海塩をじっくり練り上げ、強い圧力をかけて揉み、太い棒状にした後、徐々に細くしながら何度も熟成して仕上げるうどん。麺に「ヨリ」と呼ばれるねじりを加えて、五島列島特産の椿油を塗布、強いコシが特徴。
コロナ下で、新千歳空港ターミナルから撤退する飲食店がある中で、五島軒は逆風の下、7月8日に出店した。なお、提携店として伸和ホールディングス(本社・札幌市西区)が「洋食バル函館五島軒」を札幌市内で3店舗展開している。