今度は「江別高砂店」が閉店した。ハンバーグとステーキを中心とするメニュー展開のファミリーレストラン「ヴィクトリアステーション」。北海道最古で最多だったこのファミレスも、「びっくりドンキー」に首位の座を奪われ、「ガスト」との店舗差も10店舗に縮まってきた。コロナ禍のファミレス逆風が続く中、「ヴィクトリアステーション」の閉店をこれ以上見たくない。(写真は、看板も外されて解体寸前の「ヴィクトリアステーション江別高砂店」)
江別市を縦貫する国道12号線にはファミレスが集まっていた。「びっくりドンキーファーム野幌店」、「ロイヤルホスト江別店」、「ガスト江別幸町店」、そして「ヴィクトリアステーション江別高砂店」。その他にも、「すき家」、「スシロー」、「はま寿司」、「ジョリーパスタ」、「徳寿」、「丸亀製麺」、「トリトン」、「CoCo壱番屋」など、国道12号線は外食チェーン街道のような佇まいを見せている。
その中の一つ、「ヴィクトリアステーション江別高砂店」(江別市高砂町35ー11)が3月7日に閉店した。「ヴィクトリアステーション」の閉店は、今年に入って1月17日の「旭川忠和店」(旭川市)、2月7日の「苫小牧船見店」(苫小牧市)と「篠路店」(札幌市北区)に次いで4店舗目となる。コロナ禍の影響などで「ロイヤルホスト」や「ガスト」も閉店を余儀なくされているが、北海道発祥で現在はゼンショーホールディングス(本社・東京都港区)の子会社、ビッグボーイジャパン(同・同)が展開する「ヴィクトリアステーション」の閉店が目立っている。
他のファミレスに比べて比較的早い時期に出店したため、店舗の老朽化が進んでいることも要因のようだが、それにしても閉店スピードが速すぎる。「江別高砂店」は、看板も外されて今や解体を待つだけという状態になっている。役割を終えた建物ほど、うら寂しいものはない。道内の17市2町に出店している「ヴィクトリアステーション」は35店舗(びっくりドンキー41店舗、ガスト25店舗)。「ヴィクトリアステーション」もそれぞれの街に賑わいをつくってきたといえる。
ちなみに、「江別高砂店」の横には、一軒家の大衆食堂「えぞ八」がある。うどん、そば、定食などのメニューがあり開店は1985年という。「ヴィクトリアステーション」と肩を並べて同じ時を過ごした大衆食堂は、これからも営業を続ける。