すかいらーくホールディングス(本社・東京都武蔵野市)は、新型コロナウイルス感染症で売り上げが減少しているため、全国のグループ店舗約200店舗を2021年12月期中に閉店する。北海道には「ガスト」や「しゃぶ葉」、「むさしの森珈琲」など41店舗があるが、この1年に出店した店舗数が5~6店舗あり、これらを含めた店舗閉店が懸念される。(写真は、北海道で1店舗展開している「バーミヤン帯広白樺店」)
すかいらーくHDが12日に発表した2020年12月期第3四半期(20年1月~9月)は、コロナの影響を受け売り上げ収益は前期比25・1%減の2135億6300万円、211億4300万円の営業損失、146億2400万円の純損失だった。
グループ既存店の売上高前年比は、7月26・4%減、8月26・8%減、9月21・7%減。リモートワークの影響で都心エリア、外出自粛による観光地の店舗が大きく落ち込んだ。一方でデリバリーは第3四半期累計で前年同期間比135%の241億円、テイクアウトは同214%の130億円と大幅に向上しているものの、売り上げ減はカバーできない状況。このため、都心部に多い「ジョナサン」を中心にグループ全体3218店舗のうち約200店を20年か21年にかけて閉店する。
北海道は、すかいらーくHDが積極出店を続けてきた地域。今年初めに撤退したコロワイド(本社・横浜市西区)の「ステーキ宮」の札幌市内6店舗のうち4店舗を「ガスト」、「ステーキガスト」、「しゃぶ葉」として居抜き出店するなどこの1年間だけでも5店舗を超える出店実績がある。
これらを含めたブランド別店舗数は、「ガスト」26店舗、「しゃぶ葉」10店舗、「むさしの森珈琲」2店舗、「ステーキガスト」1店舗、「バーミヤン」1店舗、「フェスタガーデン」1店舗の計41店舗。比較的郊外店舗が多いものの、道内ではリモートワーク導入企業は限られているため、郊外店であっても閉店対象になる可能性は高そうだ。
なお、同社の20年12月期業績予想は、売上高が前期比21・9%減の2930億円、200億円の営業損失、150億円の純損失となっている。