「ステーキ宮」から「ステーキガスト」にーー。今年1月に相次いで閉店した北海道の「ステーキ宮」。その後継店舗として北海道初出店の「ステーキガスト」をはじめ「ガスト」「しゃぶ葉」が出店する。素早い店舗交代は外食産業の激しい競争を象徴している。(写真は、北海道に初出店する「ステーキガスト」が入る旧「ステーキ宮 新道店」)
(写真は、「しゃぶ葉」に変わる「ステーキ宮西岡店」)

「ステーキ宮」は外食産業4位のコロワイド(本社・横浜市西区)グループのアトム(同・同)が展開。北海道では2014年から「ステーキ宮」の再出店を加速、最盛期には13店舗まで増やした。しかし、不採算店舗が重荷になり昨年までに11店舗になっていたが、さらに今年に入って1月中に一挙に6店舗を閉店。店舗半減で収益基盤の再構築を図ることになった。

 閉店から2ヵ月、「ステーキ宮」の黄色い看板が一部で残る中、外食産業2位のすかいらーくホールディングス(本社・東京都武蔵野市)グループのすかいらーくレストランツ(同・同)が閉店した「ステーキ宮」6店舗のうち、札幌市内の4店舗に居抜き出店することになった。

 4月9日に「手稲店」(手稲区)跡にファミリーレストランの「ガスト」を出店するのを皮切りに同月16日に「西岡店」(豊平区)跡にしゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ葉」、同月23日に「新道店」(東区)跡にステーキとサラダバーの「ステーキガスト」、同月23日に「厚別店」(厚別区)跡に「ガスト」をそれぞれ出店する。中でも「ステーキガスト」は北海道初出店となる。

 アトムは6店舗の閉店に伴って建物オーナーとの賃貸借契約を解消しており、すかいらーくレストランツが新たに各オーナーと賃貸借契約を締結して出店を決めた。業界4位が運営していた店舗跡に業界2位の企業が素早く出店を決めたことは、外食産業な熾烈な競争を物語っている。「ステーキ宮」の閉店店舗には、「旭川大雪店」(旭川市)「帯広白樺店」(帯広市)もあったが、「帯広白樺店」はすかいらーくレストランツの中華料理「バーミヤン」になる。ダイイチ白樺店内にある「ガスト白樺店」と近い距離での出店となる。また、「旭川大雪店」は「ステーキガスト」となり5月21日にオープンする。
※2020年3月8日、読者のご指摘により記事を一部修正しました。
※2020年3月9日、読者のご指摘により記事を一部修正しました。

(写真は、「ガスト」に変わる「ステーキ宮手稲店」=上と「ステーキ宮厚別店」)



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