生誕70年を迎えた『ペコちゃん』で知られるケーキ・洋菓子「不二家」の「琴似中央店」(札幌市西区琴似1条4丁目2ー12)が、9月30日(水)で営業を終了する。この「不二家」は北海道のFC(フランチャイズ)1号店で、半世紀以上の歴史を持つ。現店舗に移転してからでも44年間、琴似とともには発展してきたが、その役割を終える。(写真は、9月30日で閉店する「不二家琴似中央店」)
不二家(本社・東京都文京区)が展開する洋菓子FCチェーン店「不二家」は、現在道内で29店舗ある。意外なことに道内の不二家は、札幌以外の地方の方が店舗数は多い。札幌10店舗に対して札幌以外は19店舗。店舗形態も、札幌では「スーパーアークス」などスーパー内の店舗が10店舗中7店舗なのに対して、札幌以外ではスーパー内の出店は4店舗、残りの15店舗は路面店として展開している。北海道では、「不二家」は地方優位の店舗配置となっている。
今回、閉店する「琴似中央店」は、地下鉄琴似駅の近くにある路面店で、西区では唯一の店舗。現店舗は地下鉄開業から間もない1976年から営業しているが、その前は琴似1条1丁目で1955年から営業していたという。元々は洋菓子などを自社製造していたそうだが、その後、不二家の北海道FC1号店になり半世紀以上にわたって営業してきた。
閉店の理由について、菓子店オーナーで2代目の市田雅信さん(77)は、「後継者もいませんし、体力もなくなってきました。コロナの問題もあります。ただ、売り上げは伸びているので非常に残念です」と話す。
今度の閉店で札幌の店舗数は、札幌工場(豊平区)直売所を含めて9店舗に減る。「不二家」店舗のない区は、南区、清田区に加えて西区の3つになる。