コロワイド(本社・横浜市西区)によるTOB(株式公開買付)に反対表明している大戸屋ホールディングス(同・東京都武蔵野市)だが、子会社の大戸屋が展開している「大戸屋ごはん処」の閉店が北海道でも増え始めている。不採算店舗の退店による採算性改善を狙ったもので、「札幌白石店」(札幌市白石区)に次いで、「イオンモール札幌苗穂店」(同市東区)も営業を終了する。店舗数はこれで10店舗に減る。(写真は、きょう29日15時で閉店する「大戸屋ごはん処イオンモール札幌苗穂店」)
大戸屋は、「大戸屋ごはん処」を直営・FC(フランチャイズ)合わせて332店舗(うちFC190店舗、2020年7月末現在)を展開している。北海道では直営・FC合わせて札幌市10店舗と苫小牧市、函館市、旭川市に各1店舗の13店舗があったが、今年に入って閉店が進んでいる。
3月13日に入っているビルの解体のため「札幌南2条西2丁目店」が閉店、続いて7月31日には「札幌白石店」が閉店した。同店は、2016年11月に竣工した地下鉄白石駅直結の4階建て複合施設「白石ガーデンプレイス」の2階にあったが、3年8ヵ月で営業を終了した。
さらに、きょう29日15時で閉店するのは「イオンモール札幌苗穂店」。この店舗は、09年6月にオープン、13年間営業してきたがコロナ禍の中、同モールの1階レストラン街の店舗としては初めて退店する。
「大戸屋」は、4月1日から6月30日までの21年3月期第1四半期で、全国11店舗を閉店した。こうした閉店の波が、北海道にも押し寄せてきた格好だ。なお、20年4~7月の全店売上高の累計は、前年同期間比で46・3%減となっている。