7月22日、スガイディノス(本社・札幌市中央区)の札幌劇場が、1年1ヵ月ぶりに「サツゲキ」として札幌中心部に復活した。この日、午前9時半から狸小路5丁目(中央区南2西5)の「サツゲキ」のスクリーン前でオープニングセレモニーが行われ、待ちわびた映画ファンらと復活の喜びを分かち合った。(写真は、サツゲキのTシャツを着て復活をアピールする三浦尚久社長=左と小笠原一郎会長。両隣はサツゲキのキャラクター)
最初に、スガイディノスの歴史を伝えるショートムービーが上映され、その後に三浦尚久社長がステージに上がって、「ただいま。札幌劇場が帰ってきました」と観客に向け第一声。続けて、「昨年6月に閉店した時、必ず復活すると宣言したが、当時は何のめどもなかった。それが実現できた理由の一つは、クラウドファウンディングに応じてくれた750人(正式には773人)を超えるファンたちの熱い思い。この劇場はかなりのこだわりをもって作った。映画はもとより広い意味でサブカルチャーを共有、発信する場所にしたい。狸小路商店街の活性化にも貢献していきたい」と挨拶。
続いて、スガイディノスをRIZAPグループ(本社・東京都新宿区)から切り離し、出自である地場資本の独立系エンタメ企業に戻した事実上の立役者、小笠原一郎会長が登壇。小笠原氏は、「今日の復活まで、様々な人たちからアイデアやご支援を頂戴してきた。その中で強く感じたのは、スガイディノスの歴史の重さと関係者の映画愛。アフターコロナの中で、どう生き残っていくか、これまでの札幌劇場と同じことをやっていてはダメ。札幌の文化を発信し、各人が好きなことを広げていける施設、そんな大人の秘密基地にしたい」と復活にかける思いを述べた。
その後、サツゲキのキャラクター、『きた月音&水琴』が紹介され、三浦社長、小笠原会長とともにカウントダウンによる祝砲バズーカで客席に向けテープを飛ばした。サツゲキのスクリーンは2階の200席、28席、48席と地下1階の170席の4スクリーン。観客数を定員の半分にして社会的距離を確保するなどコロナ対策を順守して運営する。
(祝砲バズーカで復活をアピール=写真)