昔ながらの「おふくろの味」を提供している大衆食堂「半田屋」の「西線南七条店」(札幌市中央区南7条西14丁目)と「新道丘珠店」(同市東区北34条東27丁目)が、3月20日で突然閉店した。店舗入り口には「お知らせ」が掲示され閉店の旨を伝えているが、理由については書かれていない。2店舗の閉店によって道内の「半田屋」は、「サッポロファクトリー前」(同市中央区大通東5丁目)の1店舗のみになる。
(写真は、20日で閉店した半田屋の「西線南七条店」=上と「新道丘珠店」)
「半田屋」は、半田屋(本社・仙台市青葉区)が北海道・東北、関東、中国・四国で25店舗(直営5店舗、FC=フランチャイズ20店舗)を展開している大衆食堂チェーン。北海道には1999年4月に進出、一時は10店舗近くまで展開していたが、同様のビジネスモデルで出店する大衆食堂のチェーン店が増えて競合が激しくなっていた。このため直近は3店舗の営業だった。
20日で営業を休止した「西線南7条店」と「新道丘珠店」をFC展開していたのはセブンレストランシステム(札幌市中央区)。同社は2007年設立で同年から2店舗の営業を開始していた。店舗入り口に貼られた「お知らせ」には閉店することを告知しているが、理由については示していない。ただ、許可なく店内に立ち入ったり、動産を持ち出したりすることは刑事罰の対象になるという注意書きが弁護士名で記されている。
「半田屋」は、郊外型の大衆食堂チェーン店として比較的早く北海道に上陸したが、その後は「大戸屋」や「まいどおおきに食堂」、「やよい軒」などの進出で競争が激化、店舗数が頭打ちになっていた。今回の2店舗閉店で、「半田屋」の道内店舗は1店舗だけになる。