急速な出店で全国に店舗網を拡大した「いきなり!ステーキ」が既存店の不振で全国44店舗の大量閉店を決めているが、北海道では1月13日に閉店した「釧路店」(釧路市鳥取大通9丁目9ー19)、「苫小牧店」(苫小牧市明野新町1丁目2ー20)に続き31日(金)に「フレスポ函館戸倉店」(函館市戸倉町143ー4)も閉店することになった。(写真は2019年7月10日にオープンした「いきなり!ステーキ千歳店」)
「いきなり!ステーキ」は、「ステーキくに」や「ペッパーランチ」を直営・フランチャイズ(FC)展開するペッパーフードサービス(本社・東京都墨田区)が、2013年12月に東京・銀座に1号店を出店したのが始まり。立ち食い、厚切りのステーキを「ステーキくに」業態の半額で提供する新業態で、オーダーを受けてから肉をカット、その場で炭火によりレアに焼き上げるシステムで人気を集めた。
北海道では16年12月9日にオープンした「新さっぽろカテプリ店」(札幌市厚別区)から出店を開始、昨年8月28日の「長崎屋小樽店」(小樽市)まで3年弱で15店舗をスピード出店した。しかし、既存店同士の競合やブームが去ったことで客数を減らし、2019年12月期では25億円の赤字を予想。全国489店舗うち44店舗を閉店することを決めたのは周知の通り。
道内では既に「釧路店」や「苫小牧店」の路面店が撤退しており、それに加えて同じく路面店の「フレスポ函館戸倉店」の閉店も明らかになった。「釧路店」は18年7月27日、「苫小牧店」は同年5月31日、「フレスポ函館戸倉店」は同年5月18日にそれぞれオープンしていた。
かつて、「すーっ」と出て「ぱっ」と消えるのが「スーパー」と言われたこともあったが、文字通り「いきなり!ステーキ」は、「すーっ」と出て「ぱっ」と消える状況になっている。道内店舗数は3店舗減の12店舗となる。