札幌で高級食パン専門店の競争が激しくなっている中、JRタワーの一角を占める大丸札幌店の地下1階「ほっぺタウン」にペンギンのパンで知られる長谷川ダイヤモンドキッチン(札幌市清田区)が高級食パン専門店「はせ川別誂」を20日(水)に出店する。(写真は、大丸札幌店地下1階の「はせ川別誂」の出店予定場所)

 札幌では高級食パン専門店の出店が相次でいる。時系列で追うと、まず2017年9月に「乃が美はなれ札幌店」(中央区南2条西27丁目)が全国展開の一環として進出。しばらく空白があったが19年1月に「乃木坂な妻たち」(中央区北6条西16丁目)が続き、同年3月には「ベーカリー・ワンカラット」(南区石山1条7丁目)、同年7月には「ル・ミトロン食パン」(中央区大通西24丁目)、10月に「嵜本」(さきもと、中央区南13条西15丁目)も進出してきた。さらに「銀座に志かわ」が「札幌琴似店」(西区琴似2条3丁目)を11月25日にオープンさせる。

 こうした高級食パン専門店の出店攻勢に地元の食品スーパーなどでも高級食パンの展開を始めるところも出てきた。「コープさっぽろ・なかのしま店」では美瑛産小麦を使った2斤900円の食パンを手掛けるようになるなど、札幌市内は高級食パン競争の渦中にある。

 長谷川ダイヤモンドキッチンの「ぺんぎん」は、道産小麦を使った焼きたてパンが人気で、16年6月の1号店「恵庭店」(恵庭市)以降、17年4月「円山裏参道店」(札幌市中央区)、同年6月「山鼻店」(同)、同年8月「岩見沢店」(岩見沢市)、同年10月「美園店」(札幌市豊平区)、18年1月「千歳店」(千歳市)、同年4月「苫小牧沼ノ端店」(苫小牧市)、同年6月に「北野店」(札幌市清田区)と1号店から2年間で道内8店舗体制を構築した。

 今回は、「ぺんぎん」が手掛ける初の高級食パン専門店だが、原料や製法についてのアナウンスがないため詳細は不明だが、「ペンギンベーカリーが新しく挑戦する高級食パン専門店」とアピールしている。

 これまで、「乃が美」など専門店はいずれも路線店の展開だが、「はせ川別誂」はJR札幌駅直結の大丸札幌店地下食品売り場という一等地に出店する。「ほっぺタウン」には、パンの「ポールポキューズ」、「ドンク」、「ミニワン」が入っているが「はせ川別誂」は高級食パン専門の単品販売のためそれら店舗との競合は避けられそう。



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