札幌証券取引所は19日、この日アンビシャス市場に新規上場した日本グランデ(本社・札幌市中央区)に有価証券上場通知書を交付した。地場のマンションデベロッパーとしては初の上場で、アンビシャス市場への上場は昨年12月の外壁総合メーカー、FUJIジャパン(同・同)に続く。初値は公募価格を2円上回る752円、終値は773円だった。出来高は13万3000株。(写真は、札証小池善明理事長から有価証券上場通知書を受け取る日本グランデ平野雅博社長)
(写真は、札証の鐘を鳴らす平野社長)
日本グランデは、平野雅博社長(61)が2003年4月、ダイヤ建設取締役北海道支店長を退任して設立。顧客ニーズにしっかり応えるマンションデベロッパーを目指し、札幌中心に「グランファーレ」シリーズのマンションや戸建て住宅の分譲、サービス付き高齢者向け住宅事業などを行っており19年3月期の売上高は50億2400万円、純利益は2億300万円。用地仕入れから企画立案、設計、施工監理、販売、マンション管理業務までの一貫体制と全戸自由設計が特徴。従業員数は43人(19年4月末現在)。
今回の上場を機に知名度と信用力を高め、新規採用や設計、用地仕入れでスキルを持った中途採用を積極化。マンション、戸建て住宅の新規分譲とエリア拡大を目指すほかサ高住の開発運用強化を図り、マンションリフォーム、リノベーションなどの周辺事業を拡大して総合不動産業を目指すことにしている。
札証の小池善明理事長は、「今後、さらなるステップアップを目指し、日本グランデの社名に相応しい全国的な成長発展を期待している」と挨拶。平野社長は、「創業以来、ありきたりのマンションはつくらない一心できた。お客さまが誇りに思えるマンションづくりに情熱を傾けアイデアいっぱいの企画、設計で販売してきた。上場を機に社会への貢献と事業の発展を加速させたい。なるべく早いうちに(札証)本則市場への指定替えを目指したい」と述べた。
平野社長は、札証の鐘を5回鳴らして新規上場を証券関係者らと祝った。同社は近く千葉市と横浜市にマンションを建設、首都圏に進出するほか札幌市内のオフィスビルも取得、不動産賃貸にも進出することも明らかにしている。