「少年よ、大志を抱け」で有名なクラーク博士像がある札幌の羊ヶ丘展望台の入り口付近にある「羊ヶ丘展望ビール園」(札幌市豊平区福住3条10丁目)が3月31日(日)で営業を終える。創業から60有余年、生ラムジンギスカンで有名な老舗店舗が平成とともに幕を閉じる。(写真は、3月31日に閉店する「羊ヶ丘展望ビール園」)
「羊ヶ丘展望ビール園」は、札幌の原風景を残す国有地「羊ヶ丘」の脇を通る福住桑園通が澄川方面に90度曲がる地点にある。創業当時の建物が現在も使われており、文字通り札幌観光の歴史が凝縮された店舗。
「生ラム肉」と秘伝のタレの旨味が自慢のジンギスカンを提供。300席のホールは、団体客や修学旅行の学生たち、一般客らが訪れる定番のジンギスカン店舗だった。
現在は、カラカミ観光(本社・札幌市南区)グループの店舗として運営されているが、「赤字ではなく建物の老朽化が閉店の理由」(店舗関係者)としている。肉の発送と持ち帰りは3月26日(火)で終了し、30日(土)は肉がなくなり次第閉店、31日は午後3時に終了する。ラスト2日間は、予約受け付けはせず来店客のみ対応する。
店舗入り口にはこんな文面の張り紙が掲示されている。
《「ここのお肉は柔らかいね」、「ここのタレは美味しいね」という大変有難いお言葉に応えたいとスタッフ一同努力をしてまいりましたが、平成31年3月31日をもちまして閉店することになりました。長きにわたり当店を御利用いただきありがとうございました。心より御礼申し上げます》
1950年代後半から札幌観光の移ろいを店内に投影してきた老舗の閉店を惜しむ声は多い。