苗穂駅の移設に伴い閉鎖、解体された旧苗穂駅の駅舎跡地にホンダカーズ南札幌(本社・札幌市中央区)が、きょう9月17日(土)、中古車販売店「U-Select苗穂駅前」をオープンさせる。旧苗穂駅の解体から2年、駅舎跡地は自動車関連店舗に生まれ変わる。(写真は、きょう9月17日にオープンするホンダカーズ南札幌の中古車販売店「U-Select苗穂駅前」)

 旧苗穂駅舎跡地(同市同区北3条東13丁目99-4)では、昨年11月末から「U-Select苗穂駅前」の建設工事が始まっていた。建物の設計、監理はアトリエティーズ設計(札幌市豊平区)、施工は大和ハウス工業(本社・大阪市北区)北海道支社(札幌市東区)で、工事は2022年8月末に終了した。
 オープンする「U-Select苗穂駅前」では、中古車を数多く用意するほか、ホンダレンタリース北海道(本社・札幌市中央区)のカーシェアをスタート、平日3時間1400円(休日は3時間1500円)から利用できる。また、10月1日(土)には、サービス工場もオープンする。ホンダカーズ南札幌の中古車販売店「U-Select」は、「羊ヶ丘」(札幌市清田区)と「おおあさ」(江別市)の2店舗があったが、今回の「苗穂駅前」のオープンにより「羊ヶ丘」を閉店させ、2店舗体制を維持する。

 旧苗穂駅は、明治43年(1910年)に開業した駅で、昭和10年(1935年)に建て替えられ、解体されるまで83年間利用されてきた。旧苗穂駅開業の前年にはJR北海道苗穂工場の前身、鉄道院北海道鉄道管理局札幌工場が建設され、苗穂は鉄道と近い関係の街だった。現在、旧駅舎前の緑地帯には、札幌工場で戦前に12両製作された蒸気機関車D51を記念して、動輪軸が設置されている。その動輪軸越しから見える「U-Select苗穂駅前」は、鉄道で結ばれた歴史の痕跡をわずかに伝えている。



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