モスフードサービス櫻田厚会長が札幌で「モスのこころ」熱弁②

経済総合

 櫻田氏は、社員も家族と捉えて経営するファミリービジネスを展開している企業の中で、尊敬している2社として東京ディズニーランド(TDL)と寒天を製造販売している伊那食品工業を挙げる。「TDLで働いている人は、お客の気持ちを幸せにしたいというオーラを出している人ばかり。また、伊那食品は、社員の幸せのために会社があるというスタンスで経営している。いずれの会社も経営理念を風化させず、理念に近いところで社員が働いている点はすごいと感じる」と訴えた。

 ところで、桜田氏の夢はパリ・シャンゼリゼ通りのルイ・ヴィトン本店の隣にモスの店を出すことだった。「7年ほど前に調べたら、家賃は200坪で月に8000万円。そのためには1日に1200万円以上を売り上げないといけない。モスの店は1日100万円を売り上げるのも大変なので諦めた」と言いつつ、「それでもEUの1号店は出したい。家賃1ヵ月1000万円のところを探している最中」。

 櫻田氏は、父や創業者である叔父の急逝に遭遇したため、朝、目が覚めた時が一番幸せだという。「親や仲間、周りの人に感謝する気持ちが湧き上がってくる。今日も生きているという実感はありがたく、幸せを感じる」と講演を締めくくっていた。(この稿終わり)

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