北海道胆振東部地震による被災地を支援しようと募金や支援の輪が全国に広がっているが、道産素材を利用した健康食品や化粧品の販売を行っている北の達人コーポレーション(本社・札幌市北区)の木下勝寿社長は、私費で1億円を寄付することを決めた。(写真は、木下勝寿社長)
北の達人コーポレーションは、北海道のビート(甜菜=てんさい)を利用した健康食品などを製造販売していることから、木下社長は2016年の台風10号の影響で甚大な農業被害を受けたビート生産地、芽室町に「甜菜農業の復興」を願って私費で多額の寄付を行った。その功績が認められ、国から「紺綬褒章」を授与されている。
今回、北海道胆振東部地震によって被災した地域の復興、復旧を願い、道内企業の社長として私費で寄付を行うことにした。木下社長は、「寄付先については厚真町や安平町など被害の大きかった5ヵ所ほどを選定して、自治体に直接寄付する予定です」と話している。
法人としての寄付については、「当社は上場企業であり、会社の資金は多くの株主から預かったものであるため、まずは私財から寄付させていただくことにしました」としている。
木下社長は神戸市須磨区出身。リクルートから2000年に大阪市内で北海道食材のインターネット販売会社を起業、2002年に札幌に本社を移した。その後、道産品を利用した健康美容商品を手掛け成長。12年5月に札幌証券取引所アンビシャス市場に上場、13年6月札証本則市場に市場変更、14年11月東京証券取引所2部上場、15年11月東証1部指定替えとステップアップした実績がある。18年2月期決算は、売上高52億9200万円、純利益9億4800万円。