サンデパートビルに入っていたドン・キホーテ札幌店や時計宝石のダイヤモンド商会が4月中に閉店したことで、札幌市中央区で計画されている「南2西3西地区市街地再開発事業」が本格的に始まる。当初の計画から4年ほど遅れているが、間もなく既存ビルの解体工事に着手、2019年春から再開発ビル建設の槌音が聞こえるようになる。(写真は、解体が始まる南2西3西地区の既存ビル群。中央が北洋札幌南ビル、右隣がサンデパートビル)
再開発の事業者は、既存の地権者らで構成する南2西3西地区市街地再開発組合。同組合が発注者になって、1962年に竣工したサンデパートビルをはじめ北洋札幌南ビル(旧北海道拓殖銀行札幌南ビル)、Kビル、MK2・3ビルなど7棟の解体が間もなく始まる。
解体を行うのは、再開発事業の特定業務代行者である佐藤工業(本社・東京都中央区)・岩田地崎建設(同・札幌市中央区)・岩倉建設(同・同)共同企業体(JV)。同JVは、新ビルの建設も行う。解体期間は2019年5月まで続き、その後に再開発ビルの建設を始める。
再開発ビルは、敷地面積約1121坪(3700㎡)のうち約969坪(3200㎡)を使い地下2階、地上28階建て、高さ122mの高層ビルになる。延べ床面積は約1万3000坪(4万2900㎡)。地下から地上6階までが商業・業務フロアで7階から上がマンション。マンションは再開発の事業協力者になっている大京(本社・東京都渋谷区)が分譲する。総事業費は約241億円で国と札幌市が再開発事業認定に伴い62億円を補助する。
当初は15年から再開発ビルの建設に着手し17年に竣工予定だった。計画から4年遅れているが、狸小路商店街の一大プロジェクトがようやく始動する。