札幌地域クラウド交流会実行委員会(実施主体・インセンブル)は23日、「第3回札幌地域クラウド交流会」を札幌市北区の札幌市男女共同参画センター3階ホールで開催した。「地域クラウド交流会」は、「つながる。広がる。生まれる。」をコンセプトに地域の誰もが参加でき、地元の起業家応援を通じて地方創生に貢献するイベント。起業家や支援機関、金融機関など約230人が参加した。(写真は、プレゼンする起業家)
「地域クラウド交流会」は、ソフトウェア開発のサイボウズ(東京オフィス・東京都中央区)が地元起業家と地域の繋がりを生み出す創業支援の場として始めたもので、北海道では2016年6月に釧路で初開催された。札幌での開催は17年5月、10月に続き3回目。
最初に行われたクラウド勉強会では、特別講師として昨年6月に札幌証券取引所アンビシャス市場に上場したエコモット(本社・札幌市中央区)の入澤拓也代表取締役(38)が登壇。入澤氏は2007年に資本金10万円、パソコン1台で起業した自身の経験を振り返り、「起業しようと思う人は最初に事業計画書を作ることが必要。書き込むことに必要なのは①起業しようと思っている分野の市場規模②その市場をどう攻めるか、技術などの戦略③どういう組織、チームで臨むか―の3点で、それに財務的な裏付けを持たせることだ」と述べ、事業計画書を作ったらそれを実現するための勇気を持つべきだと話した。
(写真は、講演する入澤拓也氏)
続いて交流会に入り、最初に参加者全員で恒例のラジオ体操を行って起業家によるプレゼンに入った。今回、プレゼンしたのは、弁論ガール髙橋瑞樹さん、小さなスポーツクラブを経営する合同会社グッドタイムスポーツクラブ代表の小林武摩さん、シングルマザーを応援する市民団体Mothers北海道のYUKIさん、北海道大学3年で学生団体リビルディングラボ代表の金井直樹さん、「yomogiya」の屋号で大工をしている中村直弘さんの5人で、持ち時間の3分間を使い事業をアピールした。
交流会参加者が参加費として払った1000円のうち500円が原資となってプレゼン後に行われる投票の「票数×500円」として各起業家に贈られ事業の資金にすることができる。交流会は、参加者全員が交流することが目的のため、6ヵ所の投票所での投票タイムでも交流の輪が広がった。なお、第4回札幌地域クラウド交流会は、5月23日に同じ会場で開催される。