空調、衛生、電気の総合エンジニアリング会社である三建設備工業(本社・東京都中央区)が、札幌市北区北15条西2丁目で北海道支店の建て替え工事を始めた。省エネや再生可能エネルギーの利用などにより建物のトータルエネルギーの年間消費をゼロにしようという「ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)」事例のビルとしてショールームの役割も持たせる。(写真は、札幌SBビルの建設工事)
三建設備工業が、建設を始めたのは、仮称「札幌SBビル」。敷地面積約350坪(1155・12㎡)のうち、約274坪(972・05㎡)を使って2階建て、延床面積約590坪(1940・58㎡)の建物とする。高さは9・10m。
設計、監理は、一級建築士事務所三建設備工業(東京都中央区)と岩見田・設計(札幌市中央区)、施工は三建設備施工業。完成は、2018年10月末。
新ビルは、標準的な事務所ビルの消費エネルギーの50%以下とし、完成後は運用しながらさらに省エネを図っていく。消費エネルギーの大きい空調について、熱源のハイブリッド運用や再生可能エネルギーの有効活用を進め、北海道では数例しかないZEBビルとして三建設備工業が手掛ける寒冷地のショールーム機能も持たせる。
経済産業省はZEBの定義について、「先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を高め年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した建築物」としている。