「旧ヤマハ札幌店」跡地活用が振り出しに

経済総合

 ヤマハ(本社・静岡県浜松市)が所有する札幌市中央区南10条西1丁目の旧ヤマハ札幌店跡地の活用が白紙に戻った。当初は、不動産仲介会社を通して活用策を探り、11月上旬に外資系ホテルへの売却が発表される予定だったが、突然中止された。今後はヤマハが自ら活用策を検討するという。IMG_8434(写真は、旧ヤマハ札幌店跡地。左奥に見えるのは札幌パークホテルの一部)

 旧ヤマハ札幌店跡地は、敷地面積約6700㎡。元々は札幌パークホテルを所有していたホテル三愛がボウリング場として開設した建物で、その後ヤマハに売却されて15年7月までヤマハミュージック札幌店が約40年間営業していた。
 
 ヤマハミュージックは、昨年7月に札幌市中央区北4条西6丁目の六花亭札幌本店ビルの3~4階に移転。旧ヤマハ札幌店は解体されて更地になっている。
 
 当初は、不動産仲介の生駒の流れを汲むシービー・リチャードエリス(略称・CBRE、本社・東京都千代田区)がヤマハの意向を受けて入札に向けて準備していた。CBREは外資系ホテル活用を提案、坪単価は200万円を超えるほどだったためヤマハも大筋で受け入れ、11月初めに活用策として発表される予定だった。
 
 これでほぼ決まりと思われていたが、札幌中心部に近いまとまった土地は入手困難なため、他の入札希望者が不満を表明。一転して活用策は白紙に戻った。急転直下、振り出しに戻った裏には何があったのか。一説には官邸の影の力が働いたという声もあるが、なぜこの土地にそうした要素が絡んでくるのかは定かではない。
  
 外資系ホテルの誘致が白紙に戻ったことで、ヤマハは自ら活用策に取り組むことになり、隣接する札幌パークホテルを所有運営するサンケイビル(本社・東京都千代田区)や家具大手の大塚家具(本社・東京都江東区)などがあらためて食指を動かしている。
 

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