洋菓子きのとや(本社・札幌市東区)のグループ会社、BAKE(同・東京都目黒区)は、11月に初の自社工場となる札幌白石工場(札幌市白石区)が本格稼働することから海外展開を加速する。現在、焼きたてチーズタルトの専門店をアジアに10店舗を出店しているが、この1年間で50店舗に増やす意向だ。(写真は、JR池袋駅のBAKE店舗)
BAKEは、きのとや創業者・長沼昭夫会長の長男、真太郎氏が2013年4月に東京で創業。当初はチョコレート菓子やケーキのネット販売を手掛けたが軌道に乗らず、焼きたてチーズタルトのリアル店舗に絞り14年2月、JR新宿駅東口に2・6坪の店舗からスタート。
1日3~5万円売れれば良い場所と言われていたため、同社は大家のルミネと1年契約。売れなかったら退店という条件で出店したという。しかし、予想に反して最初から1日30万円〜50万円も売れ、出店から2年半たった現在も70万円程度を売り上げている。
この1店舗の成功によって、様々な商業施設から出店要請が舞い込み、現在は焼きたてチーズタルトBAKEブランドの店舗は首都圏中心に国内20店舗、アジア10店舗(韓国3店舗、香港1店舗、シンガポール1店舗、タイ2店舗、台湾2店舗、上海1店舗)の30店舗を展開するまでに成長した。現在は、他の商品を含めて年商40億円規模になっている。
これまで、チーズタルト半製品の製造はきのとやが担ってきたが、BAKE初の工場として札幌白石工場を建設、11月から本格稼働する。土地取得費を含めて総投資額は13億円。
生産能力が大幅にアップすることから海外展開を加速、17日にはシンガポールに2店舗目を出す。今後1年間で海外50店舗に増やすことにしている。