北海道経済連合会の新会長に初の私大出身者が就任した。北海道電力副社長を経て子会社の北電興業社長を務める髙橋賢友氏(62)。また、2004年6月まで会長を務めた泉誠二氏以来、12年ぶりの文系会長でもある。北海道経済の司令塔としてニューウェーブを起こせるか期待される。IMG_5142(写真は、道経連の新旧会長。左が髙橋賢友氏、右が大内全氏)

 道経連は1974年12月に設立されて以降、会長は8代続けて北電出身者が続いた。9代目となる髙橋氏も北電出身だが、これまでの会長の出身大学を振り返ってみると、こうなる(敬称略)。

・初代 岩本常次 東京帝大工
・2代 四ツ栁高茂 東京帝大経済
・3代 中野友雄 北大工
・4代 戸田一夫 東工大
・5代 泉誠二 北大経済
・6代 南山英雄 東大工
・7代 近藤龍夫 北大工
・8代 大内全 北大工
 いずれも国立大学出身だが、2日の道経連定時総会で正式就任した髙橋氏は早稲田大政経学部卒。道経連会長としては初の私大出身会長となる。また、泉氏以来の文系会長でもある。
 
 髙橋氏は小樽市出身。1977年4月に北電入社、2003年6月小樽支店長、05年6月経理部長、07年7月理事経理部長、09年6月常務、12年3月副社長を経て15年6月に退任して北電興業社長に就いている。
 経済界活動は、12年5月から北海道生産性本部会長として3年間、北海道経済同友会副代表幹事も13年7月から2年間務めており実績がある。

 大内前会長は、1期2年で退いたが、その理由は体調問題。髙橋氏を後任に推薦したのは「長年の付き合いがあり経験、知識、人格から見て最適だと思ったから」。髙橋氏は、「大内会長のもと道経連の活動に対する信頼や期待が高まっていると感じていたので、就任要請を受けたときは正直驚いた」と話したうえで、「私は北海道の発展に貢献したいと電気事業に身を投じた。これからは経済団体の立場で北海道の発展に貢献できればと身の引き締まる思いで受諾した」と述べた。

 道経連は道経済の司令塔とされるだけに国や道への経済政策取りまとめや陳情などが主な仕事で激務とされる。大内氏だけでなく泉氏、南山氏、近藤氏と歴代会長はいずれも体調を崩した。そんな道経連ジンクスを払拭できるよう私大出身、文系の髙橋ニューウェーブを巻き起こして欲しい。


3人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。