「第6回食品と機械の集い」開催、食産業と機械工業のマッチング交流

経済総合

 北海道とさっぽろ産業振興財団、恵庭リサーチ・ビジネスパークの主催による「第6回食品と機械の集い」が25日、札幌市中央区の北海道経済センターで開催された。北海道に優位性のある食産業と本州勢が強い機械工業をマッチング、道内に食関連機械を根付かせようというもので個別商談会も実施された。回を追うごとにこの催しの認知度も高まり、今回は約200人が参加した。IMG_1499IMG_1514(写真は、約200人が参加した第6回食品と機械の集い=上と個別商談会の様子)

 集いでは、公益財団法人北海道中小企業総合支援センター企業振興部助成支援グループ技術アドバイザーの清水條資氏が『機械がつくる「おいしい」と「安全」』をテーマに講演、「食品の遺伝子を調べてテーラーメードな食べ方が提案される時代になってくるだろう」と述べた。

 続いて北海道メンフーズ・ルスツ食品加工代表取締役の須貝昭博氏が『個食化時代の食品づくりに欲しい機械』と題して講演。「個食用のレトルト味噌汁やカレー、グラノーラなどに必要な具材を作る機械は今のところ北海道にはない。具材を3~5㎜でダイスカットしたり、それらを小袋に充填する機械があれば市場の規格外品を活用、付加価値を高める道がある」と話した。

 事例発表では、農業機械メーカーの横山鉄工(帯広市)代表取締役横山邦彦氏が菓子業界への参入について講演、「十勝の菓子メーカーの要請でバームクーヘンオーブンを製作したが、今では関東や関西、台湾からも注文を受けるようになった。本州の菓子機械メーカーには後継者難で廃業するところも多く、引き継ぎを依頼されることもある」と語り、「菓子機械は初心者で苦労や挫折も味わったが菓子メーカーと一緒に試行錯誤して対応している」と締めくくった。

 情報提供としてトヨタ自動車北海道常勤監査役の犬塚昌彦氏が「食とQCサークル活動」について話し、食品スーパーのレジ対応やベーカリーの不良損発生を抑制した事例を紹介。恵庭リサーチ・ビジネスパークの担当者は、食品メーカーと道内の機械メーカーを橋渡しする「食品と機械リエゾンオフィス」の事業について紹介した。
 集いでは、日生バイオやもりもと、ホッカンなど8社と道内外の機械メーカーなどが受発注の個別商談会も行われた。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER