三菱地所が1975年ころから開発を進めてきた札幌市厚別区の森林公園パークタウン。その一角に30年以上に亘って未利用の約1・2haの土地がある。これまではマンション用地として開発する方針だったが、このほど同社が都市計画提案制度を利用して札幌市に戸建て住宅が建てられるように土地利用の変更を申請、認められることになったためようやく更地が解消されることになりそうだ。(写真は、30年間塩漬けだった森林公園パークタウン北地区にある土地)
森林公園パークタウンは、札幌市厚別区のJR森林公園駅を挟んだ東西約102haの地区で75年ころから三菱地所が民間ニュータンウンとして開発を進めてきた。85年には市が一般住宅やマンションを想定した土地利用を決定、開発が進み現在は1万人を超えるニュータウンになっている。
しかし、駅の北地区にある約1・2haの土地は30年間に亘って未利用。この土地は当初、三菱地所と地崎工業が共有していたが、99年に三菱地所が地崎工業の持ち分を引き継いでいる。北側地区としては駅に最も近い場所にあり、マンション用地として土地利用の方針が決まっていたが、開発業者がなかなか現れず塩漬けが続いた。
今後もマンション開発は困難として三菱地所は都市計画提案制度を利用して市に土地利用変更を申請。マンションを想定した集合住宅地区から都市型戸建て住宅や500㎡以下の小型店舗が建てられる一般住宅B地区への変更を求めたもので、このほど市と市の都市計画審議会が同意、近く土地利用の変更が正式に決まる。
これによって森林公園パークタウンでエアポケットになっていた土地がようやく動き出すことになりそうだ。