サウジアラビア・ビジネスセミナーでトルキスターニ大使「北海道の中小企業の投資を期待」

経済総合

IMG_7468 道庁と北海道国際ビジネスセンターは26日、「サウジアラビア・ビジネスセミナー」を札幌市中央区のアートホテルズ札幌で開催した。このセミナーは、船橋利実衆議など国会議員で作る「チーム・サウジ」の提案によって実現したもので、駐日サウジアラビア王国大使館アブドゥルアジーズ・トルキスターニ特命全権大使が講演、約120人が参加した。(写真は、講演するアブドゥルアジーズ・トルキスターニ特命全権大使)
  
 
 主催者挨拶で山谷吉宏副知事は、「サウジアラビアは、道内の中小企業との交流を積極的に進めたい意向だ。中小企業には技術とともに地域や社会に貢献するという使命感や意志がある。サウジは日本の中小企業の持つそうした面を自国に取り入れて経済発展に繋げたいと考えている」と述べ、セミナーをきっかけに道とサウジとの経済交流が進むことに期待をかけた。
 
 続いて、アブドゥルアジーズ・トルキスターニ特命全権大使が『サウジアラビアと日本の友好関係と投資機会』をテーマに講演、「サウジにおける日本製品のマーケットシェアは中国、韓国に押されて減ってきている。サウジはメッカとメジナがあり、世界人口の4分の1を占めるイスラム52ヵ国の人たちが一度は巡礼で訪れたい国。巡礼の帰りにはお土産を買って帰るので、サウジのマーケットは全イスラムのマーケットと考えても良い。しかし、お土産の大半は中国製。メードインジャパンは少なくて、あったとしても高い。巡礼後のお土産市場を日本企業も戦略的に捉えて欲しい」と語った。
 
 また、サウジの企業経営は多くが欧米流で日本流の経営がサウジに浸透していないとして、「日本の大企業や中小企業は倫理を守って正直。イスラムの倫理と日本の倫理を合わせておカネではないウィン・ウィンの関係を作っていきたい」と述べた。
 
 トルキスターニ大使は、日本とサウジが国交を樹立して初めて日本語が話せる大使。今回の講演も通訳なしの流暢な日本語でパワーポイントを使いながらプレゼンテーションしていた。

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