釧路郡釧路町の地産地消センター「ロ・バザール」の物販エリアで販売されている500円ソフトクリームを、真冬のこの季節に食べてみた。上質の生クリームにラングドシャのコーン。プレミア感に浸りながら溶けることを気にせずに、ゆっくり堪能できるのは、この季節ならでは楽しみ方。真冬のソフトクリームには、シーズンとは違う別の味わいがあった。(写真は、「ロ・バザールで販売されている500円ソフトクリーム)
(写真は、釧路町地産地消センター「ロ・バザール」)

「ロ・バザール」は、釧路町別保原野南24線78-6の都市公園「別保公園」内にある施設。地元産の昆布や牡蠣など、特産品を買う場所が町内になかったことから、2004年にスタートした「別保コミュニティマーケット」がスタート。その後、レストランなどを併設、2013年に釧路町地産地消センター「ロ・バザール」としてリニューアルオープンした。

 ここでは、「昆活」(昆布生活の略)と銘打って、昆布森漁協の長昆布(長さ6~7mの昆布を1mごとに折りたたんだもの)や昆布加工品を販売しているほか、仙鳳趾(せんぽうし)産の牡蠣Mサイズを中心に生け簀で販売。レストランではこの牡蠣を使ったカキフライ定食なども提供しており、釧路町や釧路市からの観光客を呼び込んでいる。コロナ禍で近場の観光が増えていることもあって、集客は落ちていない。

「ロ・バザール」のもう一つの売りが、ソフトクリーム。ここでは2016年から、500円ソフトクリーム「クレミア」の販売を開始した。「クレミア」は、ソフトクリームの総合メーカー、日世(本社・大阪府茨木市)の提供するプレミア生クリームソフト。現在、北海道では36ヵ所で「クレミア」が販売されているが、釧路管内では「道の駅阿寒丹頂の里クレインズテラス」と「ロ・バサール」の2ヵ所だけ。

「ロ・バザール」のレストランでもソフトクリームを販売しているが、こちらは300円の商品。面白いのは、“ソフトクリーム対決”と称して、例年5月から7月3日のソフトクリームの日(東京・明治神宮外苑の模擬店で日本で初めてコーンスタイルのソフトクリームが販売された日)まで、レストラン組300円対物販棟組500円の対決が行われていること。この期間中には1万個以上が売れるという。このソフトクリームの陣は、金額ではなく本数で勝負を決めることにしており、例年、レストラン組が勝っているそう。

 500円ソフトを手に取ると、ずしりとした重みが伝わってくる。シルクのようなウェーブが付いた生クリームを口に運ぶと、コクと甘味がなめらかな舌触りとともに広がっていく。真冬のソフトクリームは、ずっと持っていても溶けない。食べながら時間をかけて昆布や牡蠣を吟味することができた。



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